友との約束は果たさねばならない。
お互い子育て家庭で多忙、制約が多く
普段の付き合いは薄くとも、ちゃんとキズナは在る TEAM 中角 。
昨年の完全自力登山シリーズ第一弾(経ヶ岳)に続き、
二人の一年越しの夢に向かって、
山猿GOTOさんとのチャレンジです。
自宅発の自転車走行で、二人のホーム『中角橋』を基点に
目的の山まで自走し、登山し、そして自走でホームへ戻る。
今回の目的地は白山の頂上。
此処の所、思う様にトレーニング出来ない状態が何ヶ月も続き、
万全には程遠い自分の身体。
大変辛い行程になることは想像に難くないですが、
こんな企画にぶつかれるチャンスはそうそう無い。
事前に何度もシュミレーションして、行動時間を計算して計画を練って
充分過ぎる程の時間を掛けて、
ワクワクが大きく膨らみ過ぎて破裂しそう。
この前のめりな気持ちを収めるには、行くしかない!
全力で楽しもう♪
振り返ってみてもキツさに気持ちが萎える様な(笑)
こんなコースです。
土曜日の夜、23:45に中角集合
0:00 いざスタート。
九頭竜CR~(県)17号~R416~R157で、県境の谷峠を目指します。
今回、少しでも全重量を減らそうと、キャリアの使用は止めました。
平地走行であれば、背中に物を背負っていない方が格段に楽ですが
ヒルクライムには、とにかく重さは敵。
そう思っての装備選択でしたが、
自宅から峠までは700m以上の標高差。
特に勝山市内に入ってからはジリジリダラダラと延々登りが続き、
重い登山装備を背負ってはダンシング(立ち漕ぎ)もキツクて、
本当に辛かった。
背負おうが、背負わまいが、関係無かったみたい。(^^;)
出発から1時間余り走った最初の休憩地(コンビニ)で、
既に乳酸の蓄積&疲労を感じ始めていました。
まだまだほんの序盤、この先本当に長くて益々キツイ行程、
こんなんで大丈夫か俺!?
そんな私を見ても、いつも前向き超ポジティブなGOTOさん
「いやぁ~Fumiさん、早くも楽しんでますねぇ~(^^)」 見事な励ましです。
勝山市街地を抜け、暮見から先は本格的なヒルクライム。
売り切れちゃわない様、えっちらおっちら、やっつけます。
前照灯×2+登山用ヘッドライト で進みます。
幸い、連休の中日でトラックは一台も通らず
深夜であった事もあって交通量は殆ど無くて、
おまけに、これは想定していなかった嬉しい誤算?でしたが、
大きく明るい月が煌々と照らしていてくれて、真っ暗闇でなかったので
随分と心の疲労度が軽く済みました。
トレーニング不十分で体力的に非力な私、
GOTOさんと同じペースでは上がれないので、要所要所で待ってもらいます。
そんな私に嫌な顔一つせず、笑って励ましてくれる彼には
本当に元気付けられて、大感謝、大感謝です。
小原集落への分岐に在る電話BOX前で休憩していたら
通り過ぎた1台のバイクがUターンして戻ってきて、話し掛けて来てくれました。
「どうかされたんですか?」
(爆)いや・・・ 確かに僕達どうかしてるかも(笑)
こんな真夜中にこんな山奥で自転車、
何かのトラブルで帰宅困難者になっているのかと心配されてしまった(笑)
にこやかに談笑を楽しんで、男性は金沢へと走ってゆきました。
こんな出逢い、会話は、良い旅の重要な要素ですね。
ようーっし! 来たぁー!! 3:00 谷峠
一つ目の大きな山場を越えた。p(^^)q
長いトンネルを抜け
長い長い下り坂を寒さに凍えながら豪快に下って、
白峰集落から(県)33白山公園線に乗ります。
ここから別当出合登山口まで、過去にも数度の山行で自転車で走った道
色々な想い出を噛み締めながら、
懐かしく思い出しながらペダルを漕ぎます。
5時前に市ノ瀬到着。
ここから先はマイカー規制。
連休中日の駐車場は満車、溢れかえっています。
始発バスに長蛇の列が出来ていました。
計画段階での自転車の部の読みが甘く(体力不十分)
別当出合到着は当初の計画より1時間近く遅くなりました。
まあ、長い行程なので、コレ位は誤差の範囲。
計画表は充分な余裕を持って組んであります。
市ノ瀬~別当出合のヒルクライムは本当に堪えた!
徐々に夜が明けて茜色に染まる稜線上の雲が美しかったけど、
ゼェゼェ、ハァハァで写真撮る余裕無し。
完全に明るくなって、6時前にバス終点の登山口到着。
登山バスはピストンを繰り返し、
始発から1時間で7台分もの超満員の乗客を運んでいました。
先ずはここまで来れて本当に良かった!
慌てて装備換えに掛かります。
自転車君達、ココで仲良く待っててね。
6:10 いざ!登山開始♪
鳥居前で脱帽一礼。
先ずは吊橋渡って砂防新道を進みます。
わくわくするね。
自転車でほぼ売り切れた脚の具合を診ながらウォームアップ。
前回の経ヶ岳でもそうでしたが
自転車と登山では脚の使い方が違う為か、
脚が攣る程の疲労でも、自転車の疲れは登山でリセットされます。
今、かなり不安だけど、
きっと大丈夫。
中飯場で朝飯休憩。
ススキの穂が揺れていて、秋だなぁ~って実感。
登山道はやはり渋滞気味です。
何度も先行者に詰まって追い抜かせてもらいます。
別当覗きも人混みでした。
この辺りから上の標高では、トリカブトがそこかしこで満開♪
やっぱ花の癒しはイイネ。
7:50 甚ノ助小屋前では、テーブルが空くのを少々待ちました。
一段上の旧小屋のところのナナカマドは色付き始め。
この辺りの標高までは、アザミの仲間が満開です。
この時間帯、睡眠不足による不調が頂点に達して、
生あくびばかりが出て、フラフラとめまいの様な症状もあって、少し辛かった。
エコーラインとの分岐で呼吸を整える。
ガレ場、谷川を横切って、十二曲がりが見えてくると
空へと続く景色が爽快で元気が出てきます。
急勾配の途中で、延命水。
3杯飲んどきました。
果たして今回の行程で、寿命は延びたのか?縮んだのか?
黒ボコ岩まであと少し!
キター!
大地と大空のエネルギーを補給。
岩の上からの眺めは、徐々に紅葉の雰囲気も感じられてきています。
この先はなだらかな木道の弥陀ヶ原。
ナナカマドの色付きが進んでいます。
ようやく本峰の姿が拝めて、またまた元気がアップ!
ナナカマドの赤い実も、そこかしこで見られて嬉しい♪
五葉坂をやっつければ、
室堂到着です。9:25
歩いている内に頭クラクラは治まって、体調は完全に戻った。
トイレだけ済ませたら、止まらず進む。
御前峰の斜面から振り返る室堂の眺めが大好き。
一度も足を止める事無く順調に登り上げて
9:55 頂上到着!
GOTOさんとガッチリ!握手!
きっと周囲の方々の目には、
『あの二人きっとこんな高い山が初めてなんだろうな』
『白山初登頂なんだろうな』
そんなふうに映っていたことでしょう。
それ程ハシャギたくなる位に、嬉しさが爆発していました。
とうとう来たぞ!
カメさんなでなでして、
御岳、乗鞍、北アルプス連峰の眺めを堪能して、
可愛いイワギキョウを眺めながらおやつを食べました。
しばし、嬉しさを噛み締める会話の時間を楽しみます。
カッコイイ別山の眺めも堪能して、
さて、帰ろう。
まだまだ先は長い。
10:50 室堂センターに入り小休
再び五葉坂を下って弥陀ヶ原を戻ります
紅葉の気配が目を愉しませてくれて、秋山への期待が湧いてくる。
砂防新道の渋滞を避けようと相談して、
黒ボコからは、観光新道へ入ります。
眺めの良い尾根道です。
名残のハクサンフウロが一輪だけ待っていてくれました。
群生も良いですが、一輪だけってのも、何だか趣深いです。
釈迦岳が見渡せてくる辺りから
タカネマツムシソウが多く見られました。
こんな時期だから花に期待はしていなかったのですが、
トラノオも満開だったり、草紅葉が綺麗だったり、色々と楽しめました。
殿ヶ池避難小屋は建て替え工事で更地になっています。
あのラクダの背を行って、最後は石段の急降下だね。
仙人窟の岩くぐり前後は、リンドウが満開。た~くさんありました。
やがて尾根道から見晴らしの無い林の中の道になって、
辛い辛い石段の急降下を、膝を痛めないように慎重に下り
下り、下り、下り続けて・・・
13:30 ようやく別当出合帰着
やった! 無事、登山の部終了です!
またまたガッチリ握手。
白山の神様、ありがとうございます。
ここから市ノ瀬までは豪快なダウンヒル。
その先白峰までも下り基調の快適な道です。
されど、登山の脚は疲労困憊でほぼ限界。
こんなんで自転車漕げるんだろうか?かなり心配でしたが
やはり自転車の疲労と山の疲労は全然別物の様で、
感じている激しい疲労度に反して、驚くほどに脚が回ってくれる。
30~40km/h overの巡航で白峰まで来たら
GOTOさん御推薦のシュークリームで嬉しい補給♪
普通のヤツを2個と、栃の入ったヤツを1個平らげる。
どちらも最高に美味かった。
甘味で復活したら
さて、帰路最大の難所、谷峠への登り返し。
どうにか問題無く乗り切って、脚の売り切れも無しで、
15:10 谷峠 トンネル通過
福井県に戻ってきた!
ここから先、勝山市街までのダウンヒルを楽しんで、
(県)112号で集落の中をポタしながら色々とお喋りを楽しんで、
九頭竜サイクリングロードに乗ってウィニングラン!
17:10
とうとう・・・
無事に、我等がホーム中角橋へ戻ってきました。
最後にまた、
ガッチリと、
握手。
自宅発着の行動時間は18時間以上。
終わってみればあっという間の、
長い長い遊びでした。
ゴール後のあの疲労感と、心の中は、上手く文章にまとめられません。
この気持ちが宝物です。
とにかく素晴らしい、一生物の想い出になりました。
最後の最後に向かい風と戦って無事帰宅を果たしたら、
シャワーを浴びて、
再び合流して、
想い出と肉を噛み締めて、
目一杯飲んで喋りました。
GOTOさん、本当にありがとう。^^
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