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2013年8月 4日 (日)

父ちゃんの遊びに便乗旅行(後編)

 

朝4時起床。

家族を起こさないよう静かに朝食をとって、荷物の整理。

トイレで洗面などを済ませたら男児を車内へ移動させてテントを撤収。

諸々の荷物を元通りに積み込んだら車を走らせて

長野県入り。

 

R361沿いのトイレが在るパーキングでワクワク♪の準備作業。

時刻は未だ5時台。 家族は車内でDVD鑑賞を始めていました。

 

準備してきた手作り観光ガイド

(地図に、モーニングのあるカフェや、パン屋さんや、牧場や、

   アイス屋さんや、諸々の情報を手書きで書き込んだもの。)

をお嫁ちゃんに手渡し、手短に授業。

「2時~3時には降りてくるから、まぁ電話するけど、一応3時にココ集合ね。」

 

家族に見送られて、

いざ! 出発♪  6:15

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爽やかな朝の高原の空気をい~~~っぱい吸い込みながら

自転車を走らせて、目指すのは、トウモロコシ畑の向こうに見える

あそこ♪

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残念ながら頭は雲の中だけど、

独立峰的な雰囲気でカッコイイ山容がまるでキリマンジャロみたいな

『 御 岳 』

 

ここ開田高原では、毎年8月13日に

『 御嶽スーパートライアスロン 』 なる大会が開催されています。

スイムはありませんが、

自転車で御岳6合目までヒルクライムして、

 ( 平均斜度6% 最大20% 標高差1027m )

そこから山頂剣ヶ峰までを往復し、

 ( 6合目標高1827m 山頂3067m )

自転車で登った道を今度はランで下る。

そんな変態大会が今年で27回目だと言うのだからビックラです。

 

トレーニング的な事を全くしていない私がそんな大会に参加出来る訳は無いので

今日はほぼ同じコースで遊びます。^^

 

6:27 さあいよいよ、ここから本格的にヒルクライム。

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『 御岳ブルーライン 』 の名からはもっと立派なドライブウェイを想像していましたが

眺望殆ど無しの、かな~り辛いトレーニングコースでした。

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いわゆる『地球がねじれてる』と称される様な急勾配ヘアピンなどは

インチキダンシング(立ち漕ぎ)でクリアしながら

えっちらおっちら、ノロノロじわじわと登ってゆきます。

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ロープウェイ乗り場まで来たら、

実はこの先の道があまり頭に入っていなかったので

地図で確認しながら手早く水分補給。 7:15

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ゲレンデ内を登る道。

ようやく下界の景色が見えてきて、山並の向こうが雲海みたいで綺麗。

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T字路を白崩林道と逆へ登ってゆけば

六合目の小屋に到着です。 7:40

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やれやれ・・・ つ か れ た。

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小屋守をしていた老夫婦に、自転車ドコへ置いたら良いかな?って尋ねたら

「こっち(トイレの裏)がええよ。そっち(駐車場側)はあぶないで。」

柔らかい話口で親切に教えてくれました。

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「とらいあすろん出なさるんか?」

どう見ても八十を過ぎていると思われるおじいさんの口から

『トライアスロン』なんて単語が出てきて驚きました。

暫くお喋りを楽しみながら装備換え。

レーパンの上からズボンをはいて、靴下を厚手のものに替えて

登山靴に履き替えて・・・

「剣ヶ峰まで何時間位で行けますかねぇ?(^^;)」

「普通は4時間やけど、あなたは若そうやから、頑張れば3時間(^^)」

「いってきます。^^」

「はい。^^ いってらっしゃい。」

 

7:55 祠に一礼して、入山。

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序盤はず~~~っと、

木を敷き詰められた階段状の道です。

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滑り易くて、つまずきが多くて、これが意外に辛い。

中ノ湯~七合小屋支店(いづれも閉館中)を過ぎ、

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気疲れする木の階段を黙々と進みます。

 

微かな癒しの『ゴゼンタチバナ』

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花を見ると、ほっとする。

 

七合の行場小屋手前にロープウェイ駅からの道が合流していて、

ここから一気に人が増えます。 8:20

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小屋の中が中々良い雰囲気でした。

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エプロン姿の女性が優しく明るく話し掛けてくれます。

 

この先も、道は相変わらず、こんなの。

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花は殆ど無いです。

時々、『カラマツソウ』

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八合目の女人堂までやってくると

その向こうに、ようやく視界が開けてきます。 8:58

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摩利支天山~継子岳方向が格好良く見渡せて、

森の中から一気に高山的な雰囲気へ一変。

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御嶽山は古くから山岳信仰の山なので

石塔が多く、修験道的な雰囲気が強い。

白装束の山伏スタイルを身にまとい、

修行の一環として登って来られる方も数多く見られます。

 

森林限界~ハイマツ帯になると少しカラフルなお花が出てくる。

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『イワギキョウ』

 

女人堂を見おろす辺りでは『ナナカマド』が満開でした。

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右手側には摩利支天~継子方向の峰々、

左手側には雪渓を眺めながら、

徐々に岩場、ガレ場になる尾根を登ってゆきます。

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『オンタデ』の濃いピンク色が目立って可愛かった。

25a
           

ペンキマークの示す先には

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九合目の石室山荘

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この辺りから空気の薄さを感じてきて、

急勾配で立ち止まっている方が増えてきます。

 

9:50 石室山荘通過   

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やがて頭上から、

「六根清浄」の大合唱が降り注いできます。

九合半に在る覚明堂小屋前の祠は、修行者の方達にとって重要な様で

沢山の白装束の方々が御参りしていました。

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祠はこの左。

真剣に参る方々の迫力が凄くて、カメラは向けられません。^^;

 

さあ、頂上が見えてきた! もうひと頑張り。

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王滝側から登ってくる方々の列が稜線に見える。

離れて見る剣ヶ峰頂上は、まるで砦みたいです。

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最後の最後は、

心臓破りの階段。

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息切れ切れで、この途中で三度も手摺につかまって休みました(^^;)

 

10:25  頂上到着

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何だか他所のテリトリーみたいで落ち着かない雰囲気だったので

祠に一礼したら王滝側が見渡せる岩場へ降りて

ようやく、休憩にしました。

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六合小屋から2時間半。小屋のじいちゃん、ボクがんばったよ!!!

(ちなみに、スーパートライアスロンのトップの方のタイムは、

 頂上往復して六合目まで降りてくるまでで2時間弱。 凄過ぎ(ToT)

かんぱ~い♪

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少し、うつらうつらと舟を漕いで、

気持ち良い疲労感に浸りました。

10:55 下山開始

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ガスが濃くなってきたケド、火口の縁を歩く御鉢巡りへ向かいます。

 

ガレガレ、ゴロゴロ、荒涼とした光景ですが

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ガスが切れると、右下方には一ノ池と呼ばれる火口跡のカルデラ

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振り返ると剣ヶ峰

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外輪山の上を歩いている事が実感できます。

ぐる~っと、御鉢の縁を歩いてゆく。

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御岳山は活火山。富士山に次いで日本で二番目に背の高い火山です。

私が小学生の時には大規模な水蒸気爆発があり、

岐阜市内の自宅からも立ち上る噴煙が見えていたのをはっきりと憶えています。

外輪山の外側、地獄谷方向を覗き込むと

今でも湯気が吹き出ている場所があって、大地のエネルギーを実感する。

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この一帯は、穏やかでない景色が続きます。

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下って、上って、

外輪山の半分程やって来たとこからの

剣ヶ峰と一ノ池の眺め。(↓拡大します)

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手を使って三点支持でクリアする場所も少しあります

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46a

とにかく外輪山を進むだけなので、ガスっても迷いはしません。

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途中、継母岳がドーン!と雄大に見えます。

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うっわー!なんて気持ち良さそうな広大斜面!でっかい景色!

右の谷へ向かって、ココをスキーで滑りたい!

振り返って見える剣ヶ峰の斜面も!

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滑ったら超気持ち良さそう!

 

ここまで歩いてみて、御岳は

これまでに経験した他の山に比べて随分と花が少ない。

割と新しい火山だからなのか?よく分らないけれど、

ルート上、お花畑の様なものは全く無かった。

少し寂しく歩いてきたのだけれど、

この辺りから、

雪渓の縁に少しずつ高山植物の群落が見られるようになってきました。

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『アオノツガザクラ』

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これは蕾? ではなくて、実です。

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道はサイの河原方面へと下っているのですが、

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ペンキマークよりもう少し先、

岩場の向こうへ回り込んだ場所から、二ノ池が直下に見下ろせます。

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綺~麗~♪ 嘘みたいな色。

暫しこの眺めを満喫したら、引き返して外輪山を下りる。

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ザラザラと崩れる斜面なので、スリップ・落石注意です。

 

知らない方だけど、

二ノ池を眺める後姿が余りにもカッコ良かったので1枚。

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来て良かった♪ 正に別天地だな。

花も増えてきた。

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池まで下る。

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雪渓の末端、下の隙間は数十センチ程。

その空間に土砂降りが降る様に、物凄い勢いで融けて流れ落ちていました。

 

ホント、

凄い眺めだ~。 (↓拡大します)

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絶景!

池の畔は、焦がれていたお花畑でした。

『チングルマ』 はそろそろ花が終わり

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綿毛が出来て風に揺られていました。

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なんて可愛い、長閑な風景。

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あ~~~ ここは天国だよ。

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もっと居たかったけど、

待ち合わせ時間が・・・

後ろ髪引かれる思いで、

渋々下山。

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疲れた脚に、

あの木の階段は本当に堪えた。

滑り易くてつまずき易くて、フラットな場所が全然無くて、一時も気が抜けない。

途中、思いっ切り前のめりに転倒して鼻血を出している女性が居た。

周囲が皆立ち止まって緊張した空気が流れたが、

手脚は問題なさそうで、下りられそう。一同ホット胸を撫で下ろす。

大会では、こんなコースをトレランで駆け下るなんて・・・

 

13:25 無事六合目帰着

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転倒も無く、

アクシデント無しで楽しめた。

今日も山の神に大感謝。

 

おばあさんに礼を述べて、

自転車装備に戻って、

バビューンと下りました。

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達成感で気持ち晴れ晴れです♪

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下山後無事家族と合流して、

一緒にこんなパン屋さんへ行きました。

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表通りのこの看板から、

砂利道を延々数百メートル入った先にお店があります。

途中に、『あきらめないで!』なんて看板があった(^^)

 

メイちゃんが出迎えてくれて

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牧歌的な風景の中に在るお店

店内の雰囲気は勿論素晴らしくて、

奥様は女優さんかと思うほどお美しくて、

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何よりとにかく、ヘロヘロ腹ペコで下山してきた私の胃袋が

野沢菜のフォカッチャに涙(胃液)を流して大喜びしていました。

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落ち着いたら、

びゅ~んと走って、

また

高山。

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今日はまだ人が居る時間だ。

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お店もみんな開いてる♪

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何かお祭りもやってる♪

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日本酒、お味噌、お漬物、しっかりお土産を買い込んで、

無事帰宅。

夕飯は自宅で食べる事ができました。

 

超!超!ハードな家族旅行、

めでたく終了です。^^

 

 

----- お ま け -----

 

お父ちゃんが山でヒーヒー言ってる頃・・・

家族はとっても素敵な時間を過ごしていた様です。^^

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お~なんかイイ感じの場所だね。

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ソフトクリーム食べたのね。

で、お馬さんと戯れて・・・

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中山道の奈良井宿へ行って

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水遊び?

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観光して

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で、水遊び?

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あ、二階のそんな場所で

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いいもん食べたのね。お母ちゃんだけ。

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で、また食べて

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何だか羨ましかったのは・・・

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おぉ、懐かしい

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そうそう、そっから取り出して

せんぬきだ

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外れた王冠がドコへ消えるのか?

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飲み終わったら瓶はまた使うんだよ

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美味しいかい?^^

04
お互い良い旅ができたようで。

めでたし。

 

おしまい。

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コメント

前編+後編 一気に読ませていただきましたo(*^▽^*)o

なんて素晴らしい行動力ですか
是だけの準備をするのに、大分時間掛かったでしょ


高山での宿泊先が道の駅でテント!
これ素敵ですね
私も是非真似してみたいです
こういうことが出来たら家族での行動範囲が一気に広がるような気がします
因みにテントの大きさは何人用ですか?


翌日の「自分の遊び!」って、何するのかと思ったら
自転車と登山
これまた羨ましい~~~~~~

御岳って、素晴らしい山なんですね
私も機会があったら行ってみたくなりました
凄く体力いりそうですが・・・


2日間に亘る長時間の家族サービスお疲れ様でした
って、殆ど本人さんの遊びか・・・(爆)

投稿: taizo | 2013年8月 8日 (木) 01時27分

taizoさん、こんばんは

週末を自由に使える事が決まったのは週の半ばだったので
寝る間を惜しんで必死に計画しました(^^;)
当初一人で行くつもりだったので、
お嫁ちゃん用の計画書は一夜漬け(^^;;;)

キャンプ道具や山道具は主に玄関中心に配置してあるので(笑)
いつでも効率良く積み込めます(^^;)(←だわもん)
テントは確か4人用だったと思いますが、この手の数字はそんな感じの設定なので(笑)
実際には3人で満員な感じです。
20年位前、独身時代に買った骨董品テントです。^^
お嫁ちゃん(当時は『彼女』)と旅をした想い出のテントです♪

殆ど私の遊び・・・(笑)その通りです。
山プラスが最近のお気に入りなので、
次は王滝側からの『御岳スカイライン』で行こうと思っています。
眺望もソッチの方が良さそうなので。
今度一緒にどうですか?^^

今の私はヘロヘロおっさん♪
taizoさんなら余裕で大丈夫だと思いますよ。^^

投稿: Fumi | 2013年8月 8日 (木) 20時20分

およ~っ(笑)
自分も身勝手に、さらに皆が楽しいように計画するなんて!!
なんてステキな父ちゃんでしょ(^^♪
ええわ~fumiさん、御嶽!!
私もチャリの体力があればいいけど・・
今度自分で同じようにやってみよって思います。
のんびり気楽がいいです♪

投稿: みれ | 2013年8月11日 (日) 11時50分

fumiさんのパンチある行動力にはいつも
遊びにも無駄が無く、感服って感じです

二ノ池の絶景は生で見て見たいですね

高山は最近ご無沙汰なんで、久々に訪れたい
と思います~、コーラの木箱は味があリ、
昔貰った物を個人的に今でもコレクションしてますよ

宇治金時が気になりますね

投稿: RIN | 2013年8月12日 (月) 10時22分

みれさん、こんにちは。

自分も身勝手に(爆)言い得て妙(笑)
『昼間放っとかれても良いなら付いて来なさい』的な企画です
今回の私は下山後の集合時間の事があって
少々時間に追われてキツイ行程の山になってしまいましたが
ヒルクライムだって時間を掛けてマイペースを守れれば
ゆっくり景色を見ながら楽しい時間ですよね。^^
本当は自分一人なら、下山後にノンビリ高原ポタもしたかった!
遊びへの欲は尽きません(笑)
のんびり気楽に♪強欲に♪
遊びなんだから楽しまなきゃ♪ですね。^^

投稿: Fumi | 2013年8月12日 (月) 12時21分

RINさん、こんにちはぁ

色んな意味で貧乏性なので(笑)
ついつい色々と詰め込んだ遊びになってしまいます。

森林限界から上に突き出たような山はお花も可憐なものが多くて
良い時期に当ると天国のようですね。^^
二ノ池の景色は、そこだけ切り取るとまるで日本じゃないみたいでした。

コーラは私も『懐かしい~』って思いながら見ましたが
懐かしいけど旧くないあのデザイン性は本当に秀逸ですね。^^

宇治金時は、私にとってかき氷の王様です。^^

投稿: Fumi | 2013年8月12日 (月) 12時31分

素晴らしすぎる!

私の理想的な未来形です。

やっぱり遊びは準備が重要ですね。
すごく参考になります。
永久保存版にしておいてください。(笑)

山スキー以外はアウトドアに疎く
テントすらないのすが、いつかは家族で泊まれる
テントを購入するのが、私の密かな夢です。

投稿: go to | 2013年8月12日 (月) 22時27分

gotoさん、こんばんは。

テント泊はかなり節約型の家族レジャーですね(^^;)
その分、夕飯にちょいとお金が掛けられました(笑)

でも、私の道具はどれも独身時代に買った随分旧いものばかりで、
テントも、妻(当時の彼女)と長く安く(笑)旅行をする為に買ったヤツなので
当時としては奮発したつもりが今では家族全員で寝られるスペースが無くて
もうひと回り大きなのを購入するのが私の密かな夢だったりします。^^

テント設営時に風があったりすると手が足りなくなって
全然動いてくれない女子チームにイライラする事もあったりしますが^^;
そんな時にいかにして工夫してしのぐか?協力して設営するか?
そんなのが特に男の子達を成長させてくれてる様に思います。
gotoさんトコの男子チームも楽しみですね。^^

投稿: Fumi | 2013年8月13日 (火) 00時22分

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