金曜晩に突然、日曜日の終日自由可が決まった。
土曜も仕事。月曜は日帰り出張。
のんびり気分で休める状況ではないが
いつもの様に、貴重な休日を逃すまいと公私共フル回転で計画段取。
職場の後輩K君と自転車で遊ぶことになった♪
土曜の晩、仕事を上がって帰宅したら
慌しく夕飯とシャワーを済ませ、やっつけ仕事で装備の準備をして、
ギリギリ滑り込みセーフで期日前投票。
時計では微妙な感じ、
扉を閉める準備をしていた男性にまだ大丈夫なんですか?と尋ねると
「時間内に敷地に入っていれば、
投票自体は時間をオーバーしてもOKなんですよ(^^)』 とのことでした。
その5時間後、日付が変わって日曜 AM1:00 我々は岐阜県の平湯に居ました。
安房峠へ続く平湯インターチェンジ前のパーキング。
バスターミナル周辺は締め出しが厳しくなって
車中泊やテント設営には良い場所が見つけられない感じですが、
ココは清潔なトイレも在って、道の駅等での寝泊りと同じ感覚で過ごせます。
スペースの埋まり具合は半分程で、隣との距離は充分でしたが
一応、他の方々に気遣ってエンジンを切って車中で宴会。
〆の一杯は
折角なので星空眺めながらにしようよ♪ ってコトで
こんな状態で♪♪♪
声を押し殺してのバカ話で盛り上がりながら
イイ歳した男がまるで学生時代みたいに楽しくて楽しくて・・・
素晴らしい心持ちのまま、素晴らしい眠りに落ちました。
超熟睡の2時間睡眠。
4:45 起床
朝食をとり、トイレを済ませて
ゲート前の駐車場へ移動し、装備を整えて
5:50 出発
数日前の週間予報は微妙でしたが、
思ったよりもかなりイイ。
上の状況も良さそう♪
ゲートに詰めているおじさんが小屋から出てきて
「今朝ねぇ、桔梗ヶ原で熊が出たから気を付けてねぇ(^^;)」
桔梗ヶ原はスカイライン終点の畳平手前の台地に出たところ、
ここを自転車で走るなら一番のクライマックスの場所じゃん(T-T)
今日、鈴持ってきてねえや。
心配半分でのスタートとなりましたが、
直ぐにカラマツソウが沢山出迎えてくれて
朝日に照らされる姿が可愛くて美しくて、直ぐにクマの事は忘れてしまいました。^^
平湯の標高は約1700m既に低山より上の帯域ですが
序盤は低山に近い植生、見慣れた花々が愉しませてくれる。
ホタルブクロは里山の白いものではなくて、赤紫のヤマホタルブクロです。
キバナヤマオダマキが大変素晴らしい佇まいでした。
昔料金所があった夫婦松手前の駐車場まで来ると
高度感が感じられてきて
徐々にテンションが上がってきます。
梅雨前線が離れきっていないので高い雲が多くて快晴ではありませんが
空気の透明度は高く、
やがて、笠ヶ岳~槍~穂高の北アルプスが美しく見えてきます。
景色も、花も、満開。
標高の上昇につれて、テガタチドリが見られるようになってきました。
正に満開♪
辛い登りですが、
花に癒されながら、しばしば立ち止まって写真を撮りながらなので
すごく楽しい。
おぉぉぉーーー! テガタチドリの白花発見!
樹木の植生は針葉樹が多くて多彩ではありませんが、
素晴らしい道が続きます。
ベニバナイチヤクソウかな? 群落
K君のランドナーは、荷物を積まない状態でも20Kgあります。
それに加え、今日は登山もするつもりなので装備が満載。
頑張ってます!
私もシクロクロスにキャリア、パニアバッグに荷物満載での重装備ヒルクライム。
頑張ってます!
まあ、大好きな花々を眺めながらだから、
苦じゃない。^^
おっ!クルマユリ♪
昔は、ハイシーズンには排気ガスを撒き散らす車で渋滞すらしたこの道、
今は時々観光バスや管理車両が通るだけで
まるで、サイクリストの為に在る天国のような場所です。
この道はきっと、マイカー進入禁止になって大正解。
針葉樹の森の背丈が低くなってきて
ふと気付けば森林限界
ハイマツ帯になって、景色が高山的へと一変。
かぁーっ! 最ぁぃ高ぉーーーっ!!!
振り返れば、遥か遠方雲の上に大好きな白山が浮かんでいます
K君も、辛そうな顔は全く見せず楽しそうに登ってくる。^^
おぉ♪イイヨ♪
お互いマイペースで行こうよ。^^
折角こんなトコまで来たんだ、楽しまなきゃ♪
こんな景色の中を、残雪を眺めながらゆったりと走っている彼の姿が
嫉妬する程楽しそうで、あまりに絵になって、見ていて嬉しくなった。^^
ふと気付けば道端の花はコイワカガミやチングルマ、アオノツガザクラ、
完全に高山植物の世界へやって来ました。
つづら折のこんな場所を過ぎれば
コバイケイソウの群落がお出迎え
今日は、何もかもタイミングバッチリの様♪
嬉しくて嬉しくて、楽しくて楽しくて。
K君は、こんな景色を見て
「イースター島みたい(^o^)」って言ってました
俺にはわからん。
穂高のカールが綺麗に見渡せてくれば
急登はおしまい。
さぁ、ここからがクライマックス♪
景色が素晴らし過ぎて、乗鞍の連峰が見渡せて、テンション最高潮!
K君も最高潮!
ウィニングラン♪
あ、
忘れてた! クマ!
暫く行くと、パトロールの車が停まっていて
路肩におじさま三人が双眼鏡を持って腰掛けていた。
「居ますか?」 って聞いたら、
「正面の雪渓の真ん中にある岩の裏に隠れてるよ」
どれどれ・・・
暫し待っていると、
確かに、岩の裏から時々ひょこひょこと顔を出している影が見える。
「向こうからもコッチが見えてるんですかねぇ・・・」
「どうやろなぁ、人は避けるはずやで。
朝にゲートで聞いた場所よりだいぶん移動してるやろぅ。」
なんて、おじ様達とお喋りしながら過ごしていたら
おっ!出てきた!
遠目にもかなり大きいのがわかる。
この写真の場所から、観光客で賑わう場所までそう遠い訳ではない。
「人が大勢居るトコへは寄っていかんから大丈夫やろ~。」 って話だけど
ガスってる時なんかはやっぱ怖いよねぇ。^^;
道端の土手は相変わらずお花が満開♪
大きな群落や広いお花畑が増えてきて、進入禁止のロープが張られています。
植生保護・進入禁止の案内は 日本語・中国語・韓国語。
桔梗ヶ原と言うだけあって、イワギキョウが美しい
そして、ここ乗鞍では全山一帯でコマクサが沢山見られます。
♪ 満開に当たって凄く嬉しい。^^
さて、そんなこんなで
終点、畳平到着! ヤッター♪ 8:50
自転車をデポして、登山装備を整えたら
先ずは御参り。
ありがとうございます。遊ばせていただきます。
登山の部へ。
暫く歩けば、畳平の箱庭が美しく見渡せてきます。(↓拡大します)
ハイジがブランコ漕いでそうな景色の中をテクテク行く。
雪渓脇、雪解け水の池が美しい。
冷たそ~
富士見岳~摩利支天岳~と巻いて
朝日岳の手前にある肩の小屋までは車が入る道が付けられているので
ノンビリ快適お散歩です。
やがて大雪渓が見えてきます
多くのスキーヤーやボーダーで賑わっていました。
板背負って自転車で来るのもアリか?
それは余りにも変態か。
雪渓の下方には、長野県側、エコーラインが見渡せる。
肩の小屋到着。
ここまでは楽勝です。
小屋前の斜面ではハクサンイチゲが満開でした。
お花畑の先、見上げる斜面のテッペンには国立天文台の旧コロナ観測所。
2010年以降の太陽観測は人工衛星に引き継がれ、
今は別の観測・研究がされている。
肩の小屋から先は、ようやく本格的な登山道。
岩場、ガレ場が続きます。
空気の薄さを感じる様になってくるので、
心拍が上がっちゃわない様にボチボチ行きます。
朝日岳の稜線まで登り上げると権現池が見えて、
美しい眺めにテンションアップ!
左奥を振り返れば、
小ピークの向うに目指す頂上、剣ヶ峰が見えています。
さあ、あとちょっと。あそこまでだぞ。K君ガンバレ!
頂上直下は左右どちらからでも道がありますが、
人が多い時期は時計回りの一方通行でとの看板がありました。
左から、頂上小屋の前を通って最後の急登へ。
頂上直下、こんなガレガレの場所でも土が在ればお花畑になっています。
凄いなぁ。誰かが種を蒔いている訳では勿論ないだろう(笑)
こんな場所の花って、植物って、
一体何処からやって来たんだろうと本当に不思議に思う。
よしっ!着いたぁー! 11:00
本宮と、その裏の祠と両方御参り。
ありがとうございます! めいっぱい遊ばせてもらいます!
権現池方向の眺めはこの絶景(↓拡大します)
ほぼ無風。
時折ガスがやって来て陽射が無くなっても全然寒くなくてとても快適でした。
直下の岩場に場所を確保して、
先ずはコレっしょ♪
おつかれー!
K君がわざわざ色々と荷物を持ってきていてくれて、
丁寧に豆から挽いてコーヒーを淹れてくれました。
無風の頂上に素晴らしい香りがたって、
思わず周囲の方から声が掛かります。
お陰で話が弾んで楽しい時間が過ごせました。
晴れたり、霞んだり、ダイナミックに変わる景色をゆったり眺めながら、
待つ時間もまた贅沢。
うん♪美味い。
K君、ありがとう。^^
軽く補給食をとったら下山。
お昼に向けてどんどん人が登ってきて、朝日岳は渋滞でした。
当然皆さんバスツアー
登山が流行ってるんですね。
のんびり歩きのお陰で、
いつもなら飛ばしがちな下山もお花を眺めながらの~んびり。
ハイマツの下の地衣類のグリーンが嘘みたいに鮮やかで、
花じゃないけど思わず1枚。
ヨツバシオガマが、何だか寄せ植えみたいな生え方で可愛かった。
しかも、白花も発見!
違う花? いや、葉の形はやっぱ、ヨツバシオガマだよね。
花の高山、心ゆくまで堪能しました。
手軽に登れる3000m級。
人が多いのが嫌な人にはちょっとツライかもしれないけど、
私にとっては、ここも十~分天国でした。^^
戻ってきて眺める畳平。
物凄く火山な地形です。
多くの方が、駐車場から気軽に行ける
木道の整備されたお花畑の周遊コースを楽しんでおられました。
あっち行くとクロユリとかあるんだよね。
でも今回は、時間の関係でパス。
畳平でお土産物屋を物色したら、
早々に下山開始です。
夏の高い山だから、天気が良くても
下界の気温が上がると上昇気流で雲が湧いて、昼過ぎにはガスの中
・・・ってのを覚悟していましたが、
極端に酷くはならずに、まずまずのコンディションでした。
標高の下降につれて気温はグングン上昇
あ、あつ~
14:00 無事ゲート帰着
お疲れ!^^ 楽しかったね。
とはいえ結構ハードだったのは間違いない。
帰りの車中はK君爆睡。
無理させちゃったかな・・・ ^^;
温泉も高山観光も何にも無しで、無休ノンストップで帰宅しました。
お陰で家族と一緒に夕飯を食べられた。^^
超ハードスケジュールだったけど、
超濃密で超楽しい週末でした。
めでたし。
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