火燈山
子供は町内のクリスマス会で居ないし、今日は夕方まで自由。
なんだけど、天気が荒れる事は分りきっていたから、
どうせがっつり遊ぶなんて無理なんで早起きの必要無し。
でも一応・・・8時に目覚ましをセット。
アラームを止めると、
強風の音と、ご近所さんが雪かきをするスコップの音。
(うん。やっぱりね・・・)
そのまま二度寝。
再び目覚めたのが9時半。
窓の外を窺うと・・・
(ありゃっ!?思ったほど降ってねぇ。おまけに薄日が射してるし。)
慌てて洗面を済ませると、
台所では丁度、妻も起きてきて朝食の準備に掛かったところ。
お茶飲みながらネットで気象レーダーをチェックするが・・・
う~ん。昨日から変化無し。
只の雲の切れ間か・・・って思っている内に白いものが降ってきた。
やっぱアカンかなぁ。。。
と、思いつつも、
腹一杯朝食とって、そそくさと準備に取り掛かる。
時間が時間だし・・・頭の中でぐるぐると色々シュミレーションするも、
決定打が無い。
行き先を決められぬまま、装備一式積んで、地図も数パターン持って
補給食の買出しにドラッグストアへと車を走らせる。
どうせ遠くへは行けないから、
走りながら車窓から見える坂井平野を取り囲む山々を物色するが、
一番手頃な国見岳はまだまだ黒いし、
雪山歩きたかったら、やっぱ加越国境方面?
買い物しながらぐるぐる考えて、決めたのが 『 火燈山 』
まだ登ったことの無い山だけど、
地図で見る限り序盤は谷の中の林道だし、登山道も主に山の南斜面、
こんな天気でも、北風の影響は最小限だろう。
竹田地区からのピストンなら、この時間から頂上を踏める可能性も高い。
R364近庄峠から竹田地区へ入って、
国道が県境のトンネルへと登り始める高架橋の下に車を駐車。
林道には一応轍はあるけれど、腹を擦る位の積雪量で、
2WDの乗用車が登って行くのは無理。
準備に取り掛かったところで、上から軽トラが下りてきた。
助手席にお子さんを乗せた男性が会釈をして通り過ぎていった
・・・が、直ぐにバックして戻ってきた。
「スキーですか?(^^)」 窓を開けて、ニコニコ顔で話し掛けてきてくれた。
「う~ん。そう思って来たんやけど、
ワカンかどっちにしようか悩んでるんですよ~。
初めての山なんで、コレ位の雪の量で登山道もスキーで行けますかね?」
「うん、ちょっと上いけば充分に雪あるよ♪」
登山靴や兼用靴や何やかんやと、わんさか積んできたんだけど、
元気な男性に太鼓判を押されて、自信を持って装備を決められた。
聞けば、昨年から1人の男性がここらの山にスキーでよく入っているそう。
「いいな~♪凄いなぁ~♪あんちゃんも好きやなぁ~~~(笑)」
って、嬉しそうに話してくれるこの男性、結構山好きと見た。^^
お子さん連れて山を見に行った帰りなのかな?
時間的には心配なのだけれど今から火燈を目指そうかと思っている
と告げても、好反応で応援的だったので、
ここまで悩みながらやって来た私の気持ちも、一気に明るくなって元気が出た。
「ありがとうございます!(^^) 行ってきます♪」
お礼を述べて、
いざ出発!
随分と前置きが長~くなってしまいましたが・・・
11:20 入山 林道を歩き始めます。
雪の量から考えて、藪スキーになるのは間違いないと思うので、
技量不十分の私は、短い板のフリーベンチャーをチョイス。
今シーズン初のスキー、シール歩行。 うん♪この感じ。
暫くは積雪10~20cm以下の林道歩行です。
思っていた通り、この谷の中までは強風がやってこない。
雪やアラレも木々に邪魔されて少量しか落ちてこないので
思っていたより快適だ。
数百メートル進むと、車が引き返した跡。
先行者の形跡は全く無い。
さぁ、ここから先は貸切♪ サラの雪面を進む快感。テンションが上がってくる。
林道の分岐があると、その角には立派な標柱が立っている。
矢印か方向指示か何か書いてあるのかな~?って思って雪をどけたら・・・
何も書いてなかった(--;)
まあ、出発時に地図は良く見た。枝線へ進む事は無いから、迷わず進む。
更に数百メートル進むと、ようやく火燈山の文字が出た。
右へ2.5Kmとある。
更に進むと、こんな看板が在ったが、
何処をどう見回しても登山道らしきものは無い。
更に進む。
やっと、分り易い登山口があった。 12:10
序盤は植林の中の道。
やがて徐々に雑木も混じってきて、南斜面をトラバース気味に進む道になる。
支尾根の上を進む場所もある。
この辺りは、赤松が混じる自然林。
再びトラバースの道になって、暫く進むと・・・
ありゃ、道が崩落してる。
上へ巻いて慎重にクリア。
植林帯を抜けると一旦林道に出る。
写真左から登ってきて、右の斜面へ。
ここから先は美しい雑木林だった♪
雪の量も増えてきて、
一部の斜面では登山道を外れて林間滑走が可能と思われる場所も出てきた。
帰りが楽しみ♪
だが、ラッセルが辛くなってきた。
平地ではなく登りだから、かなりの頑張りが必要。
肩で大きく息をしながら・・・3歩進んで一呼吸、2歩踏み出して一呼吸・・・。
体が熱くて仕方が無い。
帽子を脱いで頭を出して、上着を脱いで・・・それでも汗だくで進む。
雑木林の斜面を突き抜けると、一旦開けた踊り場の様な尾根に出る。
さっきから上手い具合に雪が止んでいる。眺望が良い。
丁度坂井平野に日が射して輝いていた。 13:00
福井市街地も良く見えている。
丈競の避難小屋もはっきりと目視できた。
目指す頂上はコッチ。
ここからは斜面を左へトラバースする感じで進み、
やがて潅木の中を直登気味のつづら折に登る道になる。
積雪量は更に増えて、
昨日から降ったばかりのふかふかサラサラの深雪は締まっておらず、
板を履いていても膝まで沈む場所が多くなってきた。
おまけに・・・
積雪した登山道内は天井が低い上に、垂れ下がる枝の数々・・・
かといって、藪が濃く、道を外れられる程の積雪は無い。
ここから30分ほどは、ず~っとこんな道の闘いになった。
突入する覚悟を決めて、
上着を着てニット帽を・・・かぶろうとしたら、頭髪がバリバリに凍り付いていた。
大切な毛髪を痛めてはいけないので(^^;)
無理に氷雪を落とそうとせずに、そのままそっと帽子を被る。
藪といっても木の枝は中々強力で、無理やり押しのけて進むことは困難。
地面?付近にしか隙間が無く、
四つん這いで、度々ザックが引っ掛かるのにイライラしながら、
全身雪にまみれてのラッセル。
板が思う様に前へ出ず、もがいても沈むばかりで、中々浮かない。
板を脱いで背中に背負っても、この道では引っ掛かって邪魔になるだけ、
第一、装備無しで靴だけでは、このサラサラ崩れる斜面は歩けない。
行っても行っても四つん這いラッセルから開放されず
遅々として進まない。登れない。
時計が気になって、何度も引き返そうかと思った。
幸い、たっぷりと睡眠をとれて体力はみなぎっているが、気力が徐々に萎える。
上の方からは轟々と強風が吹き荒れる音が大きく聞こえる様になってきて
頂上への尾根が近い雰囲気だが、
初めての山だから、残りの行程がどれ程あるのか?サッパリ分らない。
もう近いのは間違い無いんだけど、全然近付かない。
ここの時間帯は辛かった。
引き返しのタイムリミットを14:00と決めて、最後のあがき。
どうにかこうにか藪を脱出して、
最後にロープの下がっている急斜面を登り上げたら、
ようやく広い場所に出た。
どこが頂上かな~? って思いながらキョロキョロ進むが、
この広場では標柱らしきものは見つけられなかった。
かすかな視界の向こうに見える、もっと東の方がここより高そう。
尾根道を進む。
が、んんっ? 何かおかしいぞ!?
ここでやっと地図を出して確認。
あ・・・やっぱり、さっきのが頂上のピーク。
ガスの向こうにほんのり見えているのは小倉谷山。
これにてSTOP!
今日はもう充分。
縦走はまた今度、もっと早立ちで入山しなきゃ。
短い板だから浮力が無くて・・・と、ず~っと思いながら来たが、
ここで板を脱いで驚いた、まともに立っていられない程の雪の状態。
沈む沈む。
普通に歩こうとしてもバタバタともたつき、転んだ。
体勢を整えて脱いだ板を履くのに一苦労。
さて・・・ (*^^*)
汗だくで登ってきたから、味が分らない位超美味かった!
一気飲み♪
また天気が荒れてきたので、
飲み干したら装備を整え、尾根を引き返す。 13:55
尾根道から、最後に登り上げた急斜面へと下る地点で板のシールを剥がし、
いざ~~~♪
今季初スキー。不安はあったが、意外に普通に滑れた。
ただ、優雅に楽しむ事は出来なくて、
登山道内を下るだけなのでジェットコースター!!!止まるきっかけが無い。
藪藪地帯も、勢いに任せて突っ込む!
全身で鞭打ちを受けながら、何度も引っ掛かりながらも、
登りであれだけ難儀したのが嘘みたいに、あっという間に通過。
やはりスキーの威力は凄い。
下りの行動時間が凄まじい勢いで短縮される。
踊り場から下りた雑木林だけは、折角なので少し時間を掛けて楽しんで、
(楽しくて、美味しいトコの写真撮るの忘れた・・・)
それでもあっという間に、 14:25 登山口の看板。
あとは・・・
難行苦行の林道スケーティング。
藪漕ぎも辛かったが、
帰りの林道が一番苦痛だった。
長い板だともっと滑るのだろうけど、
10パーセントそこそこの傾斜では、短い板は辛い。
根気根気で滑り歩いて・・・
14:55 車まで戻った。
ラッセルと林道で、見事に脚パン。
充分満腹な疲労でした。
雑木林が少なかったのが少々残念だったけど、雪山の雰囲気は楽しめた♪
もうあと1m位積雪が増えて藪が隠れたら、スキーも結構楽しめる山っぽい。
そうなったらトラバースの登山道は危険だし意味無いから無視して、
もっと違う尾根や斜面からアプローチしても良さそう。
また今度来ようっと♪
今日も送り出してくれた家族と山の神様に感謝。感謝。
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コメント
ヤッパリそちらは雪が深いですね
今日は池田山や小津方面は雪雲の中でしたから福井は雪だろうなって思っていました
藪が雪に埋まればもっと楽でしょうか
オールフリー ありがとう(^-^o)
サントリーの友人に代わってお礼申し上げます
ノンアルコールビールではオールフリーが一番美味しいと思います(^-^o)
投稿: マサヒ | 2012年12月 9日 (日) 21時23分
マサヒさん、こんばんは。
私もノンアルコールはオールフリーが一番だと思いますv(^^)v
父が麒麟派だった影響で私もキリンばっかりですが、
ノンアルに関しては、自然とオールフリーしか飲まなくなりました。^^
今夜はそちらでも結構降りそうですね。
福井でも、私の住む海に近い平地では然程ではないですが
少し内陸に入ったり山が近くなると多いです。
明日の出勤が億劫・・・早起きしなきゃ(TT)
そうです♪早く藪が埋まってくれないかと(^^)
投稿: Fumi | 2012年12月 9日 (日) 21時49分
ややっ!fumiさんも山スキーに行かれたんですね(^^)
う~ん僕も行かねば・・・。
投稿: MA310 | 2012年12月10日 (月) 01時43分
Fumiさん、おはようさん♪
お~さっそく行かれましたか!
フリーベンチャーは薮山スキーに最適♪
スキー技術も初級でOK(笑)
長板で滑るにはゲレンデ練習が大切だよ。
山だと変な癖が付いて上達が遅れます。
私もそろそろ出動かなあ? ラッセルが
ないといいんだけど(苦笑)
お疲れさま~
投稿: YAMA | 2012年12月10日 (月) 07時25分
いいなぁ~いいなぁ~(*´Д`)
火燈山、近場なのに登った事ないんですよ~。。
あ、登り口までは去年スノーシューで行きましたが(^^;)
やっぱりスキーがあると下りが速いですね!
僕はスキーが全く出来ないので、fumiさんが羨ましいです~(´Д`)
スノーシューだと下りも辛いんですよね~~(ーー;)スキーでも始めようかしら?(笑)
投稿: まきちゃん | 2012年12月10日 (月) 20時40分
MA310さん、こんばんは。
あはっ!(^^)行ってきました♪
スキーへたっぴの私ですが、やっぱ楽しいです♪
近場の低山でも、もっと積もって藪が隠れてくれたら、天国ですね。^^
投稿: Fumi | 2012年12月10日 (月) 20時57分
YAMAさんこんばんは。
天気予報はダメダメでしたが、我慢できずに行っちゃいました(^^)
下界から思っていたよりは上の方の雪は多くて、
ふかふかの下りは適度にスピードが抑えられて(笑)とっても気持ち良かったです。^^
でもその反面、ふかふかサラサラのラッセルは疲れましたぁ~。。。
練習、ちゃんと行きますよ。^^
SAM白山のHP見たら、瀬女の名はトップページから消えてる?でしたが、
一里野は大丈夫みたいですね。
JAMも今週末にはオープンしそうだし・・・
私、ゲレンデスキーも好きですよ。^^
投稿: Fumi | 2012年12月10日 (月) 21時09分
まきちゃん、こんばんはぁ~
地元の何気ない?山でも、雪が積もると素晴らしい遊び場ですね♪
まきちゃんもそろそろ雪山行きたくてウズウズですか?^^
軽くて浮力があるスノーシューは新雪に強そうです。
歩きだと、今回みたいな時間から山に入るのは少々不安が伴いますが、
スキーだと帰りがメッチャ早いので、行動時間の計算がうんと変わってきます。^^
日帰りのプランでも、行動範囲が広がりますよ♪
でもって私、スキー超ヘタクソですから(笑)
まきちゃんも始めますか?^^
投稿: Fumi | 2012年12月10日 (月) 21時28分