長男と白山 (下山編)
無事登頂は果たせましたが、
残念ながら眺望は無し。
僅かな距離、大汝峰~目の前に在る筈の剣ヶ峰も・・・
う~ん・・・剣ヶ峰、ぼ~んやりと見えるような見えないような・・・。
雪に触りたいとの長男の願望を叶えてあげようと、
雪渓の有るお池巡り方面へと下ることにしました。
が、ほんの数十メートル行った処で、パラパラパラッと雨が降ってきました。
頂上まで引き返して、石組みの陰でカッパを着ます。
祠の軒下は雨宿りの人で総立ちの満員。
まだ夕立の時間じゃないし、
まだらな雲が時々流れてくる程度。西の方も明るい。
大したこと無いよ。さあ、行こう♪
気を取り直して歩き出そうと長男をせかしますが、
何だか不安になってしまったのか、
「やっぱ雪はもういい。来た道を帰りたい。」 と言う。
どうせ同じ所、さっきの赤い屋根のところへ戻るんだと説明しても、
来た通りに戻りたいらしい。
しゃあないな。じゃぁ、そうしよう。
無理は禁物。雪はまた今度ね。
って、
戻りだして直ぐに雨は止んだ。
カッパを脱いで、
下りは楽、
身も心も身軽になって、長男の顔が明るくなった。
石川県側からのガスの押し出しが無くなってきて、
再び室堂が見渡せてきた。
軽く降ったお陰で色が鮮やかだ。
「石すべるでな~。気をつけろよー。」
室堂センターへ戻って、再び休憩。 11:20
そろそろ出発しようかという頃、
真っ白だった空にぽっかりと穴が開いて、青空が覗いた。
「おとーさん!すげぇはやいぞ!」
どんどん流れて形を変える雲が面白い様で、
「あの口がふさがったら行く。」
って見上げてるお前の口が開いてるぞ。
弥陀ヶ原へ下って木道を歩く頃には、再び夏の日差しが戻っていた。
黒ボコから下り始めれば、
またお花畑が楽しませてくれる。
『 ハクサンフウロ 』
再び延命水までやってきたら、
長男止まって、また空いたペットボトルを出せと言う。
結局、計3本 1.5L をお持ち帰り。
背負って帰るのはお父さんなんだけど。。。
もう花は終盤の頃だけど、オタカラコウの黄花が谷にたくさん。
帰りも、何度も振り返って、見渡して、
花畑を楽しみながら・・・
大好きなトリカブトも、いっぱい見られた。
長男、下りは休まずに順調♪順調♪
『 カラマツソウ 』 と、シシウド?のスターマイン。
似た様な形の、同じ様な大きさの葉だけど、実が違う。
左の、紫の実は 『 サンカヨウ 』
右の、葉の切れ込みが少し深くて棘っぽい茎、赤い実は 『 ハリブキ 』
12:50 甚之助避難小屋
休憩後出発し、数百メートル下ったところで、
突然長男が 「うんちしたい」 発動! な、なぁ~にぃ~!?
疲れてきた脚で再び小屋まで登り返す気力は湧かない。
「紙はあるからそこらでやるか?」
って聞くが、ひっきりなしに人が通るこの雰囲気では嫌みたい。
どうするぅ?・・・と悩む私を尻目に、長男どんどん加速!
走る走る。
途中から、学生らしき5人程のパーティーに合流して、
トレイン組んで、走る、走る。
別当覗もノンストップでパスして、
「まだ大丈夫なんか?」 「うん。」
「もれてまわんのか?」 「うん。」
走る走る。
トレインの最後尾を私が行き、
ドカドカと下ってくる集団に次々道を譲って下さる方々に、
「すいません。m(__)m」
「ありがとうございます。m(__)m」
「すんませ~ん。。m(__;)m」
若者達は子供との追いかけっこが楽しいのか、
長男を振り返ってはニコニコしているが、
コッチは気が気じゃない。
コケないのか?
モレないのか?
中飯場までノンストップで駆け下りた。 13:35
若者達が 「凄いねぇ~♪」 「速いなぁー!」 って話し掛けようとしますが、
ノンストップで個室直行!
あ~~~やれやれ。。。間に合ったみたい。
つ、疲れたぁ。。。
ようやく、再びノンビリモード。
トボトボ、気が抜けたように歩く。
あ~~~吊り橋見えたよーーー。。。
よ~し!戻ってきた!
おつかれ~♪ 14:07
一緒に来てくれてありがとう。
本当に良く頑張った。登頂おめでとう。
最後はまた、切符買って、バスに揺られて・・・
14:36 無事、市ノ瀬に戻ってきました。
思っていたより随分早い帰宅に、家族が驚きました。
長女は、長男では絶対に頂上へ行けないと思っていたそうで、
相当驚いた様。
悔しかったのか、今度は自分が行くと言っています。
末っ子も、来年は行きたいと言う・・・。
おめでとう!凄い!と褒めてくれたお母さんには、お土産の延命水。
ペットボトルに適当に詰めてきて(笑)
水痛んでないか?って思ってたけど、大丈夫だったみたい。
夕飯は、今日の写真を画面に映しながら、
冷蔵庫で冷やした延命水を家族全員で美味しくいただきながら、
お土産話と共に。
ひと回り大きくなった長男、
次は雪山へ行きたいと言っております。
冬になったら、国見岳ででも遊ぶかな。
めでたし、めでたし。
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コメント
長男君のウンチスパートが目に浮かびますwww
また紅葉の時期に登るんでしょ?
前回みたいにばったり出会うといいですね♪
投稿: MA310 | 2012年8月21日 (火) 16時01分
こんばんわぁ。
お疲れ様でした。
ご長男さんとの白山登頂記はらはらしながらも感動とともに拝見しました。
ご長男さんにとっても一生の思い出に残る山行きだったのではないでしょうか?。
帰宅されて他のお子さんたちも興味を持たれて、次回はまた楽しい山行きになりそうですね。
とても楽しいレポートでした。
読ませていただき感動です、ありがとうございました。
投稿: A-FOCUS | 2012年8月21日 (火) 20時38分
登頂おめでとうございます〜!
いや〜いいなぁ〜
私も先日の白山初登山であんまり感動したので
子供1号&2号に 行こうよ 行こうよ
と誘うんですが なかなか うん と言ってくれず…
やはり 女の子は難しいのか?!(笑)
しかし輪行からの白山 これも 凄いな…
さすが Fumiさんだわ
投稿: あわら | 2012年8月21日 (火) 20時50分
おめでとうございます☆
お子さんとの初白山日帰り、随分早い下山で驚きです
眉毛のみならずしっかりDNA受け継いでますね(^^)
色んな山に親子でチャレンジして、これからどんどん夢は広がりますね
山頂の景色は残念だったけど、また次の目標として頑張ってください(^^)
私の子供の場合ですと、
大人のペースに合わせて歩くことが凄く疲れるとのことで
「遅いっ!」っていつも言われてました(汗
50分歩いて10分休憩、
休憩時間のお菓子の量は凄かったです(笑
それにしてもお花たくさん咲いてますね!
お父さんの写真撮りに待ちくたびれたんでは(笑
夏休みの良い思い出になりましたね(^^)
投稿: みっちゃん | 2012年8月21日 (火) 21時53分
MA310さん、こんにちはぁ。
ウンチスパートだけは凄かったですが(笑)
あとはず~っとヘタレでした。
休んで弱音ばっかり吐いてましたよ。
MA310さんのお子様みたいには強くなかったです(TT)
秋も行かれるのですね。^^
投稿: Fumi | 2012年8月22日 (水) 12時11分
A-FOCUSさん、こんにちは。
駄文にお付き合いいただき有難う御座います。
本当は家族揃って、が夢ですが、
末っ子と妻の体力が怪しいのと(笑)
やはり万が一、アクシデントが起きた場合に私1人でどうにかしようと思うと、連れて行く人数は少ない方が気が楽です。^^;
でも既に長女も末っ子もその気になってしまっている様なので
また行かなければなりません(^^)
彼の頭の中はよく分りませんが(笑)
私自身にとって、素晴らしい思い出ができました。^^
投稿: Fumi | 2012年8月22日 (水) 12時30分
あわらさん、こんにちはぁ。
やはりソコは・・・
先日の白山の写真を編集・構成して、
ご家族の前で
画面大写しで大々的に超力作のプレゼンを展開してですね・・・
それでお子様の気を引くしかないかと・・・
あ、熱過ぎるお父さんに、逆に子供が引いちゃうって可能性もありますが(^^;)
プレゼンが成功すれば奥様1号との白山なんてのも(^^)
投稿: Fumi | 2012年8月22日 (水) 12時35分
何度か子供同伴の登山を経験していますが、
親子2人だけだと子供が親にダダをこねたり甘えたりするケースが多いですが、
他所のヒトも含めた数人のグループに子供が入っていると、
他所の大人よりも早く歩いてみせて自慢したがったりと・・・
山で子供が登るのが早いとよく聞きますが、
結構心理的な部分もあるのかなぁ~って思いますヨ
次は御家族で白山ですね~?
楽しみデス
投稿: フレディ・M | 2012年8月22日 (水) 12時36分
みっちゃん、こんにちは。
ま、また眉毛の話・・・(--;)
みっちゃんだって、みっちゃんだって、みっちゃ・・・(TT)
空気が薄いのがダメだったみたいで、室堂~山頂は超ゆっくりでしたが
それ以外は中々健闘してくれました。^^
まあ、あれだけ出来れば安心して他にも色んなところへ行けそうです♪
次こそは是非、高いところからの絶景を見せてあげたいです。
それだけが心残り。
子供って、集中力が続かなくて直ぐに休みたがりはするけれど、
やっぱ身軽、足は速いですよね。
今回も、結構止まった割にはまずまずのペースでした。
あ、お菓子は全然持っていかなかった(^^;)
今度はそれで釣ってみよう(笑)
花の多さには嬉しい驚きでした。
なにぶん人が多い道なんで、良い場所では中々止まってじっくりとは撮影できなくて
撮り逃した景色がいっぱいあります(TT)
はい。良い思いで(^^)
思わず筆にも力が入りました。
投稿: Fumi | 2012年8月22日 (水) 12時52分
フレディ・Mさん、こんにちは。
幸い今回駄々は無くて助かりました(^^;)
ってか、結構普段から厳しい父親なので甘えられないのかも(笑)
でも、他の大人と一緒ってのは、色々な意味で
子供にためにとても良い経験の場になると思います
ウチの子も親に似てお調子モンなので、
上手く乗せるともっと力を発揮するのかな(笑)
家族で行きたいのは山々なんですが、
お嫁ちゃんの体力の無さがとんでもなくとんでもないんで・・・
う~ん・・・
当分無理だと思いますぅ
投稿: Fumi | 2012年8月22日 (水) 12時58分
良い思い出ができましたね
何よりも息子さんの頑張りに金メダル(^O^)/
私も以前は子供と地元の山はもちろん
テント泊で北アルプスなどにも良く行きました
子供達もちゃんと覚えていて時々話題になります
それは娘が大学卒業後、結婚するまで続きましたよ
Fumiさんもこれから沢山の思い出作りをしてくださいね
良い思い出は色褪せることなくいつまでも鮮明です
投稿: みれ | 2012年8月22日 (水) 22時40分
みれさん、こんばんは。
やはりお子様と行かれましたか。
山という世界、山での出来事は、
普通の生活の世界では中々得難い事象がふんだんにあると思います。
それを親子で共有できるというのは素晴らしい財産になりますよね。^^
女同士、男同士、父と娘、親子の形も様々ですが、
親子が、お互いいつまでも忘れずに語りあえる思い出があるというのは、
本当に幸せなことだと思います。
いずれはお孫さんと・・・とか夢見てますか?
ありがとうございます。^^
投稿: Fumi | 2012年8月23日 (木) 00時53分
こんにちは!
山頂での展望が残念でしたけど、とてもイイ思ひ出が出来ましたねぇ~。
ボクが山登りを始めたきっかけは、小学校の頃に親子登山で白山に登って御来光を拝め感動したことです。
幼いながらも、多感なこの時期にインパクトの強い経験をした事なんですね(多分)。
きっと息子さんもこれからもずっと、白山の記憶が色濃く残っていく筈。
今年も源次郎とカミさんと一緒に白山に行きたいです!
投稿: ゲンゴロウ | 2012年8月23日 (木) 14時18分
トイレのために超特急で下る!!
お腹が下るから山を下る(^-^o)
親子で白山登山 良かったですね
天気も幸いですね
今年も白山はFumiさんの登山記で楽しみました
投稿: マサヒ | 2012年8月23日 (木) 20時13分
ゲンゴロウさん、こんばんは。
今のゲンちゃんがあるのは、やっぱり親譲りなんですね。^^
で、それがまた源次郎君に引き継がれてゆくんですね。
代々自然に親しみながらの子育て、素晴らしいと思います。
何が何だか分からない様な感動を経験すると、自ずと畏敬の念が湧くというか・・・
山には特にそういった力があるのだと思います。
私の息子も、こんな思いを引き継いでくれると嬉しいです(^^)
投稿: Fumi | 2012年8月23日 (木) 21時48分
マサヒさん、こんばんは。
お尻が超特急な時って、一般人がこの世で味わうピンチの中で、
確実に上位3番以内に入る緊急事態だと思います。
そんな彼を見守る私の頭の中も相当テンパッテいました(笑)
いつもダラダラと長い駄文で申し訳ないです。^^;
読んでいただいてありがとうございます。^^
投稿: Fumi | 2012年8月23日 (木) 21時58分
とてもとても楽しく、あれよあれよという間に下山編まで読んでしまいました☆お花畑きれいでしたね!ナナカマドも本当に実がびっしりついていて、秋の山への期待で胸がワクワクしましたo(*^▽^*)o子供と登る山は格別ですね☆私も娘と登る山歩はまた格別のものを感じます。最近では自分たちばっかりで行って私はおいてきぼりが多い嬢っちゃん山歩隊となっていますが・・・ヽ(*≧ε≦*)φ楽しいブログありがとうございました!!ワクワクいっぱい頂きました
投稿: hiromi | 2012年8月29日 (水) 18時50分
hiromiさん、こんばんは
日々の生活の中で、
子供の成長を感じられる事や瞬間は本当に幸せですね。
全く自分(私)と違う世界へ向かう子供の姿もワクワクするものですが、
私が幸せと感じる事を一緒に共有してくれて
受け継いでいってくれる子供の姿には本当に喜びを感じます。^^
hiromiさん with 嬢っちゃん山歩隊 は、
いつも仲良くて楽しそうにMAXに山歩を満喫されている感じが羨ましいですよ。^^
今年の白山を見る限り、
紅葉は何だかとっても期待出来そうな雰囲気ですよね!?
秋以降も落ち着かなくて、週末の天気予報見ながらお尻がむずむずしそうです。^^
投稿: Fumi | 2012年8月30日 (木) 00時44分