長男と白山 (その2)
登ってきた甚之助の尾根が見渡せる辺りまで上がってくると
どんどん眺望が良くなって、赤兎~大長の向うまで見渡せてきます。
徐々に朝日に照らされる山々と谷が爽快で、腕を広げて深呼吸をしたくなる。
南竜道への分岐を過ぎて、
エコーラインの尾根を左からトラバースする様な道に入ると、
一気に花が増えてきました。
シモツケソウのピンク色が増えてきて、
秋のキリンソウや終わりかけのオタカラコウなど、黄花も多いです。
『 シモツケソウ 』
『 イブキトラノオ 』
『 カライトソウ 』
大好きな 『 トリカブト 』 これはハクサントリカブト?
秋だなぁ・・・。
青花はいいですね。
『 (タカネ)ナデシコ 』
十二曲がりへ差し掛かってくると斜面の勾配は急になってくるけど、
空がぐんぐん近付いてきて、テンションアップ!アップ!
上方へ目をやれば、真っ青な空へ向かってつづら折を登ってゆく人々
我々の気も逸りますが、
ここから先はとにかく花が多くて、写真を撮りながらゆ~っくり進む。
長男も自然への興味は大きい子なので、
こんな私を嫌がらず、花の名前や、
飛び回っている小さな虫にまで興味を示してくれるので間がもつ。
『 延命水 』 までやって来ました。 8:35
先に水を飲んでいたおじさん二人組に話し掛けられ、会話が弾みます。
子供は、とにかく声を掛けられる。
「一杯で5年や、こんで10年、15年・・・
飲み過ぎたらアカンぞ、死ねんくなるぞぉ(笑)」
飲めば長生き出来るんだと、おじさんの説明を聞いていた長男、
私の背中から飲み終わったペットボトルを取り出し、
「お母さんにもってかえるぞ♪ ^^」
う~ん、何で子供はお母さんにだけ優しいんだ・・・。
さて、私も・・・
計算上は、130歳以上まで生きられることになりましたが、
酒飲みなのを差し引いて120までって感じでしょうか?
水場の湿った場所には
『 ミヤマダイモンジソウ 』
秋ですねぇ。
よ~し、黒ボコ岩が見えてきたよ。キツイ坂はもうひと頑張り。
『 トリアシショウマ 』
よ~し、きたー。 8:47
ココへきたらやっぱ、登っとかなきゃね♪
ひょいひょいと身軽に登り、なんの躊躇も無く先っちょへ行ってしまう彼に
周囲の大人が皆ドキドキして、ちょっとしたざわめきが起きた。
私も思わず、
「おい!もっとコッチへ戻って来い!」
「写真撮るぞー♪」
「わぁ~い♪♪♪」
気持ちええなぁ。
自分より下に雲が見えることに大満足♪な彼でした。
つづく。
【 ところで・・・ 】
本当はこんな大切な思い出の日記にこんな事は書きたくないが・・・
道中、
くわえタバコで歩いている輩がいた。
気を遣わない子供が大きな声で 「たばこくさい。」 と言い、
私も相手の視線を捕まえるようにして睨みますが、
これ見よがしに、片手に持った携帯灰皿へ灰を落として見せて
『何が悪いんだ?』 とでも言いたげな態度だった。
そういう問題ではないと思うが?
甚之助避難小屋前の広場で、なんと喫煙者の多い事!
目で追って指折り数えただけで、両手の指に達しそうな人数。
別に禁煙でもないし、喫煙者が駄目な訳ではないが、
不愉快であったことは否めない。
やはり、この様な場にタバコは大きな違和感を覚える。
せめて小屋の向こう側へでも行って吸えば良いものを、
人ごみの真ん中でも、相席のテーブルでも、景色の良い特等席でも、
堂々と吸っている。
はっきり言って空気が悪くて、長居できなかった。
くわえタバコで登山道を歩くなんて言語道断。
今回、
この点に関してだけは、
非常に残念な思いであった。
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