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2011年11月27日 (日)

新雪の白山へ

11月21の朝、白山登山口、別当出合のライブカメラが雪景色になりました。

その後も冬型の気圧配置が続き、山はしっかりと降雪。

思えば昨年の晩秋、私が冬山を目指すことを決めたきっかけは、

雪景色の白山を見たいと思ったからです。

週の半ばではまだまだダメそうな予報だったのが、週末が近付くにつれて一気に好転。

お尻がムズムズして落ち着かない。

いてもたってもいられず、取り合えず出撃です。

  

今日はみっちゃんと。

AM5:30 白峰のゲートを出発です。

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冬季は、登山口までの車両の進入は出来ませんので、

自力での移動が必要となります。

真っ暗闇の中を、前照灯×2+ヘッデン(頭に付けるライト)で進みます。

  

激寒の明け方、路面はバリバリ、ツルツルの箇所が多く、

所々乗車不能です。ツルツル路面は、歩くのもままなりません。

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途中、撤退して引き返して行かれる方とすれ違います。

  

不安たっぷりで進み、

「今日は何処まで行けるかなぁ~」

「無理せず途中撤退ありでね。」

的な会話で意思の統一を図りつつ、

どうにかこうにか、別当出合に到着。

かな~~~り!ヘロヘロになりました。自転車で、人生初の完全脚攣り経験。

  

真夜中発の方々が既に到着されていて、我々も含めて計7台ありました。

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こんな時期にこんなトコロへやってくる方は、だいたいメンバーが限られます。

この自転車は・・・この自転車も・・・ネットでも有名な方が入山している様です。

  

見慣れた風景も今日は雪景色。

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さあ、出発です。 (AM8:27)

  

冬の白山登山といえば、先ずはコレが必須。

踏板を外されてしまった吊橋の一本渡りです。

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気合を入れて望みます。

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吊橋なんで、多少揺れますが、

難無く渡り終えました。思っていたよりは平気でした。

  

さて、今シーズン初の雪山。

ここまでの、デカザック背負ってのMTBヒルクライムでかなり消耗しており、

脚の様子を診ながら、相当不安なスタートでした。

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先行者のトレースは、

スキーの道が一本。ストックの形跡を見ると、どうやら三人入っている様です。

つぼ足歩行の跡が一人。

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久々の雪上歩行は、やはり気持ち良いです。

半年振りに堪能する雪の森の雰囲気に、とっても癒されます。

序盤は騙し騙しの歩行でしたが、

徐々に足攣りの恐怖は薄れていきました。

  

中飯場で最初の休憩です。(9:25)

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ようやく、向こうの尾根から陽が射してきます。

  

やはり、二人とも自転車クライムでの疲労がこたえていますので、

ここから先は時間計算を考えながら、

どこまでを目標にするか、探り探りの行程となりました。

  

中飯場を経って直ぐに、先行者の足跡が逆を向き、引き返しています。

結構な積雪の新雪歩きは、延々ラッセル。

体力的にはかなりキツイです。単独行では無理も無いと思います。

  

我々も、ここまではつぼ足で頑張りましたが、

先の事を考え、ワカンを装着しました。

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多少楽にはなりましたが、ふかふか新雪は辛い。

先頭を交代交代、休み休み進みます。

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なんと、

雪上に、毛虫が一匹居ました。

何処かの木から飛ばされたのか・・・

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可哀想ですが、恐らくこのまま息絶えるでしょう。

蛹にならずに、こんな場所の冬は絶対に越えられない。

  

観光新道側の尾根が見渡せる場所まで上がってきました。

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まだ時間は早いですが、先行のスキーヤーが下山して来てすれ違います。

先頭は金沢のHさん。

続いて、みっちゃんのお知り合いの野人さん。

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暫し談笑を楽しみ、写真を撮って、別れを惜しみ、Good Luck!

  

景色も良いし、ここで休憩にしました。

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正面には大長山を中心とする峰々。

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左手奥を振り返れば、別山を構成する山容。

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高度が上がるにつれ、徐々に雰囲気が盛り上がってきます。

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雪上は、何処もかしこもウサギの足跡だらけです。

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縦横無尽。

  

ラッセルラッセルの行程は、中々ペースが上がりません。

疲労度も相当。

相談の結果、帰りの事も考えて、

今日の行動リミットは、「12時で引き返し」と決めました。

時間的に考えて、今日の最終目標は甚之助避難小屋と定めました。

それでも時間ギリギリです。

果たして辿り着けるのか半信半疑ながらも気合を入れて進みます。

  

リミットぎりぎり、11:55 ようやく甚之助ヒュッテを視界に捉えます。

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山頂へ続くスキーヤーのトレースは西へ大きく外れていましたので、

深ラッセルでアプローチ。12時をちょっぴり回って、ようやく到着。

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降雪以後、人が立ち入った形跡は全く無いようです。

まっさらの雪原に、気持ちの良い足跡を刻みます。

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今年新築されたばかりの甚之助小屋。

今はまだまだ序盤で、積雪も少ないですが、

真冬になれば階段のついた二階の出入り口が玄関になります。

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目の前に広がる新雪テラスからの眺めを堪能します。

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中途半端な撤退にならず、ここまで来れて良かった。

今回学んだ、改めて認識したポイント。

・歩きで雪景色の白山に登頂したかったら、別当が白くなる前!

 弥陀ヶ原や室堂から上が薄っすら雪化粧した程度の内に来ること。

・または、雪がしっかり締まった春以降、5月位に来ること。

・冬序盤の積雪期の登頂は、山スキーでなければ無理!歩きは無理!

  (以上、日帰りを想定)

  

天気は徐々に高曇りになってきました。

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名残惜しいですが、下山です。

  

雪山の下りは、登りの辛さが嘘の様に、本当に楽。

スイスイ進んで、中飯場で再び休憩。

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目の前の広場で雪に埋もれるテーブルと椅子が可愛らしくて、

みっちゃんが写真を撮っていました。

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最後の細い尾根を谷へ向かって急降下すれば、

ゴール間近です。

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最後は再び、一本橋。

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みっちゃん、かなり余裕でした。

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渡りきったらゴール。

  

鳥居をくぐって、脱帽、一礼。(14:05)

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さあ、帰ろう。

  

そうだった、ここはゴールじゃない。

白峰のゲートまでは、まだまだ遠い遠い。

  

今日の私は、ちょいと珍プレーをやらかしてしまい、

パンクしたタイヤでの往復。

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いや~辛かった。

重い重い、進まない進まない、登れない登れない・・・

素晴らしいトレーニングになりました。(TT)

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帰りもヘ~ロヘロ・・・

  

15:20 ようやくゲートへ帰還。

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辛くても、素敵な1日になりました。

また一つ、山の経験を積んで、チャレンジする気持ちが湧いてきました。

  

みっちゃん、有難うございます。(写真も。)

  

よし!また行くぞ!

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コメント

Fumiさん、おはようさんです♪
ちゃんと寝てますか(笑)
白山どこまで行けるか心配していましたが、
甚之助まで行ければOKですよ。なにしろ
白峰からは遠い! 白峰から市ノ瀬までMTBライド、
市ノ瀬から別当出合、怖い吊り橋と盛りだくさん!
この時期の山スキーヤーは、夜中出発ですよね。
まあ、よい経験になったでしょう。次は
山スキーで行って下さい(笑)

真相、みっちゃんから聞きました。お疲れさま~!

投稿: YAMA | 2011年11月28日 (月) 06時08分

YAMAさん、おはようございます。
つ、疲れたぁ~!って感じです(笑)
やはり雪の白山への道程は遠い!
そう簡単に行けてしまってはダメなんでしょうが・・・^^;

装備面でも、行動時間も、そして肝心の体力も、
何が足りなくても絶対無理ですね。
夏はあんな簡単に行けてしまう場所が、
雪が積もるとこんなにも遠いんだと、
ひしひしと実感し、身に染みました。

次は5月頃に行きたいです(^^)

はぁ~疲れた(笑)

投稿: Fumi | 2011年11月28日 (月) 07時29分

ヒェー!

寒い中お疲れ様です。

白峰から別当出会まで約3時間のライドだけで満腹になりそうです(笑)

投稿: MA310 | 2011年11月28日 (月) 12時35分

MA310さん、こんばんは。

普通は3時間掛からないんですが ^^;
超ヘロで休んでばっかりいました。
お恥ずかしい。。。_| ̄|○

投稿: Fumi | 2011年11月28日 (月) 19時15分

先日の登山で白山が白くなってるのが見えました
もう雪が沢山あるのですね
パンクしての走りは重たかったでしょう(^-^o)
橋が何気に怖そうですね
高所恐怖症だからアタイは渡れないな(;´Д`)

YAMAさんも一緒だと思いましたが違いましたね

これからは雪山ですか

投稿: マサヒ | 2011年11月28日 (月) 19時57分

ふむふむ、これも楽しいMTB&登山だ!

実は僕、今年は白山に登っておらず・・・、
こうしてFumiさんのレポートをみてると
FUMIさんのお山への情熱が伝わってきます。

新緑の白山、お付き合いしたいなぁ(^^;
ツボ足ですが・・・。

投稿: ヤスジロウ | 2011年11月28日 (月) 22時24分

マサヒさん、こんばんは。

夏の間あれだけ賑やかだった白山も、
今は容易く人を受け入れてはくれない場所になっています。

雪の山、大好きです。^^
風の無い日などは特に、歩みを止めた時のあの静寂感、
他では味わえない雰囲気ですね。
これからは雪山です。

パンクMTBヒルクライムに一本橋渡り、
この日は辛い初体験が目白押しでした。^^;

投稿: Fumi | 2011年11月28日 (月) 22時54分

ヤスジロウさん、こんばんは。

なにぶん私は経験が浅いので、
何をやっていても初めてのことばかり。楽しいんです。^^
行って見たい場所、景色、次から次へといくらでも湧いてくるので
山の遊びはキリが無いですね。

春になって白峰~別当が走れる状態になったら、
新緑+残雪の景色を求めて、また行ってこようと思います。
フツーの山登りでも付き合ってくれますか?(笑)

その前に、もっともっと雪山の経験も重ねなきゃ^^;

投稿: Fumi | 2011年11月28日 (月) 23時05分

板をはずした吊り橋、あれってちょっと怖いんですケド・・・
白山は11月上旬が雪景色も楽しめて頂上までも可能なんでしょうねぇ~。
よく、晴れの得意日・11月3日に行きましたが、
だいたいいつも頂上で10センチくらいの積雪だった記憶があります
いやぁ~、それにしてもこの時期に7台ものMTBが入って来ているとは・・・
おそれいりました~!!

投稿: フレディ・M | 2011年11月29日 (火) 07時47分

フレディ・Mさん、こんにちは。

やはり別当が積雪してては遅すぎでした
歩きで雪景色の登頂は、もう来年まで待たなければなりませんね(TT)
さすがに近所の山へ登るのと違って、
そう簡単にチャンスは巡ってきません。はぁ~

まあ、懲りずにまた行きます♪
今現在も、
行動時間を長く取れば弥陀ヶ原や室堂までなら・・・とか(笑)
良からぬ妄想に取り付かれています(笑)

投稿: Fumi | 2011年11月29日 (火) 12時14分

Fumiさん、こんばんは。
先日はお疲れ様でした。

YAMAさんも言われるとおり、つぼ足(ワカン)で甚之助まで到達したのは凄いと思います。

パンク教えて下さっていれば、スペアのチューブお貸ししたのに・・、そんなタイヤでよく頑張られたと思います!!

みっちゃんとの写真、ありがとうございました。

投稿: 野人 | 2011年11月29日 (火) 23時52分

おはようございます(^^)

先日はありがとうございました♪
目指すものが難しいほど、燃えてきますね(笑
次も市ノ瀬からではなく、白峰から挑戦したいです
春まで静かにその時を待ちましょう(笑

パンク走行含め、お疲れ様でしたm(__)m

投稿: みっちゃん | 2011年11月30日 (水) 05時53分

野人さん、おはようございます。

颯爽と去ってゆく後姿、カッコ良かったですよ!
スキー、とっても気持ち良さそうでした。^^

ありがとうございます。
実はこの時はタイヤ自体を損傷していて、
私も予備チューブ投入済だったのですがダメだったんです(笑)
情けなや

そんなトラブルもあって、
野人さんとの出会いもあって、
とっても思い出に残る山行となりました。
また何処かでお会いできることを楽しみにしております。

投稿: Fumi | 2011年11月30日 (水) 07時10分

みっちゃん、おはようございます。

やはり、憧れにはもれなく試練がついてきました(笑)
今回のもまた、大切な良い経験です。
この度の山行で、白峰スタートの行程が実感を伴った全体像でイメージできました。

より一層、憧れが募っています。

また次も、何度でも挑戦します!
早くその時が訪れないかと楽しみでなりません。^^

みっちゃんもお疲れ様でした。
ありがとうございました。

投稿: Fumi | 2011年11月30日 (水) 07時29分

白山に登ったことが無いので距離感が分からないのですが、
白峰のゲートから別当出会登山口まで凄く距離があるんですね

あの凍った道をMTBで走るのって凄く恐いですよね

踏板を外された吊橋はヤバイでしょ
僕ならそこでUターン決定です
Fumiさん高所、大丈夫なんですね


景色が素晴しいですね!
僕もチャレンジしてみ・・・・無理です
やっぱりFumiさん凄いや~~

ホイール無事直りそうですか?

投稿: taizo | 2011年11月30日 (水) 10時22分

taizoさん、こんにちは。

白峰ゲート~別当出合 は、距離約17Km 標高差760m程です。
鷹巣海水浴場をスタートし、二枚田幹線林道で国見岳頂上までって感じですね。^^
それを、重い重い装備を背負ってMTBで登ってゆくんです。
パンクしたタイヤで(笑)(←アホ ^^;)

私も高所は得意ではないですが、
嫌でもコレを渡らないと始まらないので、仕方ないです(笑)
何でも楽しんでやります。^^

今回の甚之助小屋までは、天気さえ良ければ
特別な技量が必要とされる様な難所はありません。
体力勝負!です(笑)
taizoさんも、装備さえ揃えれば行けますよ。^^
只、冬山で売り切れたり、道具にトラブルが発生したりすれば
死に繋がる可能性大なので・・・^^;
私もまだまだ勉強。経験不足です。

ホイール、無事復活しました。^^

投稿: Fumi | 2011年11月30日 (水) 12時29分

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