秋の白山ぐるっと(後編2)
小桜平での休憩で地図を確認。
下山口まで全て尾根道ですが、
この先大まかに急坂の痩せ尾根下りが二箇所。
最後の林道へ出る手前、終盤の激坂2Km弱はかなり辛いと予想されます。
小桜平は、遠目には草っ原に見えましたが、行ってみると半分程が湿地帯。
貴重な高層湿原です。 PM 1:40 再出発。
池(沼)のほとりには、珍しい、面白い植生。
初めて見る苔の紅葉!これには感激した。見事に真っ赤!
帰って調べたら 、どうやらミズゴケの仲間らしいですが、
苔は基本年中緑色、褐色になって枯れると思っていた・・・紅葉するなんて!
この日一番の自分的大発見な大事件でした。
ちなみに、この日の自分的大事件二番目は、
みっちゃんに「チングルマは草じゃなくて木」と教えられたこと。これもびっくり。
世の中、面白い事だらけです。
広葉樹が増えてきて、低山域の植生が勝ってくると
色彩が更に豊かになってきました。
ユキザサの実は、透明感のある赤。森のルビーです。
赤い色が増えてくると、写真を撮るのも楽しい。
残念ながら、やっぱり枯れた色が多いけど、
こんな場所を歩く道は、得したような気持ちになります。
標高が下がるにつれて、完全な雑木林に変わり、
私の好きな『森』の雰囲気が高まってきます。
気付けば、体の調子も完全に復調していました。
今年は里での熊の目撃情報が極端に少ない。
それだけ、山奥の熊の密度が高いってコト。
昨年の秋、釈迦新道から下った際には獣の臭いがぷんぷんしていて、
登山道にも熊の糞がいくつかあった。
脇の藪からは気配、音。
あの恐怖が忘れられず、人の少ない北域ではそれが一番の心配でしたが、
幸い今回、獣の臭いが漂った場所は少しだけでした。
今年か、あるいは近年に倒れた倒木でしょうか、
足元にツタウルシの紅葉がありました。
普通なら疲れてペースが落ちる終盤、
登山だから、当然後半は下り坂の連続。
疲労した筋肉、関節に全体重が掛かり、バランスを取るのに神経も休まらず
心身共に厳しい時間帯。
私は、『山登り』 の中で一番辛い行程だと思っています。
きっと、この時間帯が怪我のリスクも一番高い。
それなのに、
みっちゃんはいつも、
終盤の下りになっても超々元気。
信じられない様な軽い足捌きで、ひょいひょいと走る様に下って行きます。
先頭を突っ走るじゃじゃ馬の手綱を掴もうと必死に追う後方の男性陣から
度々『STOP!』の命令が下ります。
「あー・・・やれやれ。」
YAMAさんからチョコレートを貰い、安堵の休憩。
気を取り直せば、
美しい森の道。楽しい山歩きは続きます。
ブナが増えてきて、大変美しい、癒しの森の道。
こんな場所、大好きです。
ブナのどんぐりも落ちていました。
辛い辛い最後の激坂下りが始まりました。
みっちゃん相変わらずペースが落ちません。
半ヤケで、必死に追います。
私が追い、ぴろぴろさんが追い、更にYAMAさんが追い・・・トレインが形成されました。
なんじゃこりゃ!コレは山歩き?山走り!?
誰かが仕掛けると、追わずにいられないのが私の性。自転車の時と同じです。
追っかけっこを目一杯楽しみました。
皆さん仰っていましたが、
この道は、『 楽々新道 』 ではなく 『 ガクガク振動 』 です。
ヘロヘロになって、とうとう今日の大遊びも終焉。 PM 3:51
登山道が終わってしまいました。
腰を下ろし、
達成感。充実感を噛み締めます。
後は林道をトボトボ歩いて、車の場所まで戻るだけ・・・
「おっ!」
最後の最後、
林道脇の土手に 『大文字草』
我が家の庭には園芸種が何鉢かありますが、
自然の中で見る本物の山野草の美しさは格別です。
思いがけず、素敵なプレゼントを貰った様な気持ちになりました。
心がほころびます。
白山は、
最後の最後まで、本当に癒してくれました。
ありきたりですが、
心から、
今回もまた、とても思い出に残る山行となりました。
同行の皆様、
本当に、本当に、
ありがとうございました。
(画像提供 ぴろぴろさん)
またお願いしまぁ~っす!
おしまい。
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コメント
おお~!
Fumiさんのリュックが新しく!?なってる(^^)
もしや…、カリマーですか…。
コースも長いし、メンバーも素敵ですが、、
それ以上に 前夜の”キムチ鍋”が羨ましい。
なんだか、腹減ってきた・・・。
投稿: ヤスジロウ | 2011年10月10日 (月) 21時54分
ヤスジロウさん、流石目の付け所が!
エヘヘ。
愛車のラレー号に合わせて、イギリスブランドにしました。(^^)
実は、いつも使っていたヤツが、通勤ライドで酷使し過ぎて、
やぶれちゃったんです 愛用だったのに。
山での宴会っていいですね♪
ヤスジロウさんはヤッパ、キムチ鍋にコーラで乾杯ですね♪
いつか山宴会御一緒したいです。^^
投稿: Fumi | 2011年10月10日 (月) 22時31分
相変わらずどんな小さなものも見逃さないその観察眼には恐れ入ります(^_^;)
っていうかやはり余裕がなければそれだけの写真をいちいちしゃがんだりしながら撮ることも出来ないんですよ?
背後から何を観察されてるか、ちょっと怖いです(笑
こちらこそ楽しいひとときをありがとうございます
また追いかけっこしましょうね♪
投稿: みっちゃん | 2011年10月10日 (月) 23時01分
みっちゃんこんばんは。
山は私にとってワンダーランドです♪
進めば進むほど興味をそそられる物が現れて、
ついついキョロキョロし過ぎて、脚より首が疲れます(笑)
ぶっ飛ばし屋のみっちゃんの後ろ姿を必死で追ってる時は、
転ばない様に必死で・・・
観察する余裕は全く無いですぜ
はい。(^^)
また追いかけっこお願いします。m(--;)m
投稿: Fumi | 2011年10月10日 (月) 23時11分
Fumiさんおはようございます!
白山良かったですネ!天気もサイコー
ラクラク新道を下りたのですね。人が少なく白山の雰囲気を思いっきり堪能出来たんじゃないかな。
ボクもトークズレ谷を沢登りして、藪漕ぎして国見山に登ったとき、(15:30)白山が見えました。
やっぱし白山はデッカイな~と思いました。
投稿: ゲンゴロウ | 2011年10月11日 (火) 05時59分
ゲンゴロウさん、おはようございます。
そちらはまた凄い遊びをしておられましたね~
『ふぁいとぅ!』『いっぱぁーつ!』みたいな感じの(^^)
はい、天気素晴らしかったですよね♪
白山は本当に大きいです。
まだまだ私が歩いたのは数分の1の道、
これからも白山でい~っぱい遊べそうです。^^
スーパー林道の近くの国見山ですよね?
その時間だと我々は新岩間温泉の直ぐ近くに居たので、
直線距離にして5~10Kmの処に居られたんですね♪
投稿: Fumi | 2011年10月11日 (火) 07時08分
今年の紅葉って、なんで枯れたようなのが多いんでしょうネ?
んでも、素敵な青空に雄大な景色
秋の白山は最高デスネ?
大勢で賑やかに登れば、ツライ山道もラクラク?行けちゃう登山道かな??
投稿: フレディ・M | 2011年10月11日 (火) 07時56分
フレディ・Mさん、こんにちは。
1人じゃとてもとても・・・
ってゆーか、皆さんと一緒はやっぱ楽しいです。^^
辛い場面はお喋りで誤魔化すのが一番♪
色付きは残念でしたが、お天気は本当に最高でした。^^
白山は本当に最高です♪
投稿: Fumi | 2011年10月11日 (火) 12時19分
韋駄天Fumiさん、恐れいりました!
それに、あのスピードで歩き(走り?)
ながらの細やかな観察眼にも驚きです。
それにしても、トレをサボってばかりのロートルの身には
かなり厳しい日帰りコースでした。
山はやっぱり甘くない!
小生、まだまだ修行が足らないことを痛感した1日でした。
これに懲りませず機会がありましたらまたお願いします。
投稿: Oba | 2011年10月11日 (火) 20時48分
Obaさん、こんばんは。
同郷の先輩が折角遠路遥々おいで下さるというのに、
キムチ鍋全て平らげた上に先に寝てしまいまして・・
大変失礼いたしました。^^
長いコースでしたね。
後半は小桜平以外に休憩のきっかけになるポイントや眺望箇所が無く、
疲労した中での気分転換が難しかったです。
Obaさんは冬山に向けて今からが本格始動ですね♪^^
またお願いします。^^自転車も。
投稿: Fumi | 2011年10月11日 (火) 21時38分
うぉ~~~~w(゚o゚)w
行ってみたい~~~~~
登ってみたい~~~~~
やっぱり白山は素敵ですね!
Fumiさんの日記を見るたびに
白山への憧れが募ります
僕も少しずつ道具を揃え
いつかはチャレンジしたいな
その際には御教授願います
投稿: taizo | 2011年10月13日 (木) 23時59分
taizoさん、こんばんは。
お返事遅くなりました^^;
仕事が悪い。そう、全て仕事のせいだ!ってコトで。^^;
行きましょう♪行きましょう♪
冬山でなければ特別な装備なんて要りません。^^
先ずは足元。
靴の安売り店で売ってる程度の登山靴?^^;で充分。
(私のは、7~8千円位だったかな?)
値段よりも、足に合う合わないの方が大事かも。
念入りにフィッティングしないと・・・。
あとは、DEPOかどっかでトレッキングポール。
スキーのストックでも行けないことはないけど、
登りと下りで長さを変えたいので・・・。
この二つがあれば、あとはどうにかなりますよ♪^^
投稿: Fumi | 2011年10月14日 (金) 23時44分