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2011年7月 3日 (日)

白山 花と残雪と

今日は YAMAさん みっちゃんと 白山。

   

AM5:00集合、乗り合わせで楽させていただき、とりあえず市ノ瀬まで行って、

ビジターセンター前で、別当へのバスがあるかを確認するが、

8時台の定期便が1本あるだけで、シャトルバスは無し。

時間が勿体無いので、別当出合まで走って駐車。

  

AM6:30 鳥居をくぐって出発です。

だいたいこんなコース

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砂防新道への吊橋は渡らず、急登で一気に尾根を目指す観光新道を上がります。

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朝露と言うよりは雨上がり。飽和水蒸気量満杯状態の空気の中、

すぐに汗だくになります。

ぐんぐん標高を上げていくので、

程なく、谷を挟んだ対面、チブリ尾根~別山への景色が見渡せてきます。

まだまだ残雪期、沢の水量が多く、幾筋かの滝も見えます。

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観光新道はお花が魅力。

尾根道の高山植物が楽しみですが、

樹林帯の中を歩く段階でも、低山と交差するような植生が楽しませてくれます。

『雪笹』

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『マイヅルソウ』

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『タニウツギ』の向こう、別山に続く峰々・・・頭は雲の中だなぁ。

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辛くとも、尾根道まで出れば忘れてしまう程度の登り。

いつの間にやら、蒸々した空気は涼やかな高原の風に変わっています。

景色が開けてくると、高山の雰囲気を醸し出す花々。

『カラマツソウ』

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『ゴゼンタチバナ』

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『アカモノ』

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観光新道と言えばこれ、道が仙人窟の岩を潜ります。

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『ハクサンシャクナゲ』

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『コイワカガミ』

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低山で出会う花と違い、とにかくどの種類も密度が濃いのが高山のお花畑。

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少し道幅が広がった場所で小休止。

すでに気圧はこんな感じです。

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高い場所のお花としては超有名どころ、『ニッコウキスゲ』も沢山咲いています。

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振り返ると、歩いてきたのはこんな尾根。

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あ、みっちゃんが手を振ってる。

  

横へ目をやると、カッコイイ枝にカッコイイ鳥。

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初めて見る鳥だぁ~。何だろう?凛とした品があるなぁ・・・・

写真を撮りながら眺めていたら、

通りかかった女性が『ホシガラス』だと教えてくださいました。

お花ばかりじゃなくて、こんな出会いも幸運。嬉しい。

他にも、今日出会えた幸運は、

超でっかいナメクジ

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『ハクサンマイマイ』 これも、見慣れたカタツムリに比べてサイズかなり大きめ。

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普段の生活では決して出会えない生物です。

で、こんなナメクジやカタツムリを食べる『コウガイビル』も居ました。

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山ならではの自然に出会えました。

  

お口直しに、『ツガザクラ』

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小さな雪渓を2つ程歩いて、

殿ケ池避難小屋へ到着です。

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みっちゃんが凍らせたトマト(越のルビーかな?)を振舞ってくれました。

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美味しい~。甘くてさっぱり。疲れがリセットされるスッキリ感です。

  

お花畑の歩きはまだまだ続きます。

『ミヤマダイモンジソウ』

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『ヨツバシオガマ』

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大き目の黄花 『シナノキンバイ』

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『サンカヨウ』 もい~っぱい。

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こんな花も。

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何だろう? 『ハクサンタイゲキ』

  

砂防新道からの道が合流する「黒ボコ岩」までやってきました。

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ガスで真っ白、対岸の山は見えません。

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目指す上もガスの中。

今日の天気は下り坂と分かっていてやって来た。

こんな山も、いかにも高山っぽくて雰囲気がある。

  

花芯が面白い。初めて見る花。

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昨年YAMAさんに連れて来ていただいた時には一株しか見られなかった

『ハクサンチドリ』

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今回はい~っぱい見ることが出来ました。

こんなに咲き乱れている場所も。

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雪渓も大きく、増えてきました。

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これは里山でも見覚えがある花『ショウジョウバカマ』

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低山でも、雪解け後直ぐに咲く花ですね。

  

弥陀ヶ原まで上がってきました。

好天なら一気に景色が広がり、思わず声を上げたくなるような場所・・・ですが、

当然真っ白。

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小休止後、更に登り。

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岩で組まれた階段道を登りつめれば室堂です。もう一息。

  

ハイマツの枝の下に、『ベニバナイチゴ』

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『キバナノコマノツメ?』

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AM9:55 室堂センター到着~。

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『コバイケイソウ』がいっぱい。

道を挟んで反対側は、『ナナカマド』が満開。

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秋には真っ赤な実が沢山つくんですね。

  

風もあって天気がイマイチなので、センター内に入ってテーブルで休憩。

少々早いですが、軽くお昼ご飯にしましょう。

  

更に、

優しいみっちゃんの気遣いで、事前にこんな準備がされていて、

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YAMAさんのお誕生日会です。

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隣り合わせた奈良県からのグループにも祝っていただけて、

YAMAさん、良かったですね。

おめでとうございます。^^

  

再出発。

相変わらずお花が癒してはくれますが

『コシジオウレン?』

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この先、大汝~七倉方面を目指す我々のルート上は

雪渓を幾つか渡ります。

真っ白な視界の中、

こんな程度の雪渓ならどうってコト無いですが、

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ルートを見失わずに大きな雪渓を越えるのは難易度が高いです。

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どっちへ向いて歩いたら良いのか全く見えません。

雪面に残るかすかな踏み跡?と思われるものや、

ぼんやりと感じる自分の周囲の地形や傾斜を頼りに、勘で進みます。

とりあえず対岸を目指して、その後登山道を探すのですが、

雪渓トラバースはついつい上へ上へと登ってしまうので、

実際の登山道と大きく離れてしまって、雪渓の縁を歩いて下ったり、

かと思えば逆に下過ぎの場所に出てしまったり、

単純なトラバースでない尾根をまたぐ様な場所では、一旦完全に道を見失い、

三人の記憶や知恵を総動員しての右往左往。

地図上で見れば大した距離ではないのに・・・

『視界が無い』+『雪』 は、怖いなあ。

  

まあ、どうにかリカバリー。

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「プチ遭難(笑)」 って冗談が出たり。

  

道標が見えてくると、本当に安心します。

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こんなコンディションだし、

今日の目的はピークハントではなくてお花巡りなので、

大汝峰はパスしましょう。

時計回りに鉢巻する道で、七倉の辻を目指します。

  

『ミヤマキンバイ』

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『黒百合』

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わぁ~ 『ハクサンイチゲ』の群落

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あの絨毯は何?

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近付いて見ると、

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コケモモ?コメバツガザクラ? 『イワウメ』

  

『御手水鉢』

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強風で水面が波立ちます。

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傾斜がある雪渓のトラバース。下へ行く程落ち込んでいますから、ちょっと緊張。

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ようやく七倉山の下までやってきました。

徐々に崩落が進んでいる大きな雪渓は、まるで氷河のような迫力です。

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尾根に出て、

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ルートファインディングに緊張を強いられたのはここまで。

小高い丘を右から巻いて、釈迦新道へと入れば一気に雪が減ります。

正面奥のあの峰へ、尾根道をくねくねアップダウンの開始です。

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再び、のんびりお花見モードです。

『コバイケイソウ』

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一眼レフを首から提げた二人のカメラマン。

仲良く品定めです。

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『エンレイソウ』

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『キヌガサソウ』

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『リュウキンカ』

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『リュウキンカ』と『水芭蕉』のコラボ。

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沼の周囲も素敵なお花畑。

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雰囲気の良い道が続きます。

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『オオサクラソウ』

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針葉樹の造形も、よく見れば中々面白いです。

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真ん中がマツボックリになる雌花。周りのちっちゃいのが雄花ですね。

  

『ムカゴトラノオ』がいっぱい。

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お~登り返したね~。

あの大きな谷の向こうを、ぐる~っとやって来たんだね。

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PM2:00 釈迦岳前峰到着。

またまた、気遣いみっちゃんが凍らせたゼリーを下さいました。

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結構疲れてきたので、ありがたや。生き返ります。

が、その生き返りも仮死状態?

ここより先は、疲労した脚には辛い、長い長い下りの道です。

  

湿った足元、時々スリップをやらかしながら、

YAMAさん&みっちゃんのペースメークで一気に標高を下げていきます。

  

高山から、だんだんと雑木林に変わってきて、

先頭のYAMAさんが歓声を上げたと思ったら

こんな変わった花。花?なのこれ。

『ギンリョウソウ』

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そして、昨年の黄葉は素晴らしかった。

ブナの森。

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水場前で小休止。

  

大木のブナ達に見下ろされながら、

最後の登山道を降りきって・・・。

とうとう林道に出てしまいました。山歩きはおしまい。

Img_5903

あとは、お話を楽しみながら、

車の場所までトボトボ戻ります。

ダートを市ノ瀬まで下って、更に、舗装路を別当まで登り返し。

疲れた体に遠く辛い道のりですが、お喋りでごまかします。

  

登り返しに入って間も無く、

とうとう雨が落ちてきてしまいました。

慌ててカッパを出して、ザックカバーを掛けて・・・

あれ?

YAMAさんダッシュで先へ行ってしまい、あっという間に見えなくなってしまいました。

何処にあんなパワーを残していたの?

  

 

好天でないコンディションも、

これはこれで白山の表情。

楽しいことは勿論い~っぱい。緊張や不安の場面も。癒しも。発見も。

中々、色々と、思い出深い山行となりました。

YAMAさん、みっちゃん、本当にありがとうございました。(写真も)

やっぱ、山はいいですね。

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コメント

うわぁぁあ~
こんなさぷらいず大好きぃ~
YAMAさん、お誕生日おめでとうゴザイマス
なんて素敵な仲間達なんでしょう?
白山でお誕生日会だなんて、素晴らしい思い出デスネ

投稿: フレディ・M | 2011年7月 4日 (月) 22時58分

ホシガラスはカラスの名前をしているけれど綺麗で高山ではよく見かけますね
コウガイビルは高山で見るのは初めてです
山ヒルでなく良かったですね(^-^o)

室堂でYAMAさんの誕生日パーティー 凄いなぁ
YAMAさんは大喜びだったでしょう
ケーキを持ってきた人は偉い!!

白山を日帰りってのも凄い人たちですね
大白川から自分は入るけれど室堂で泊まってのんびり登山しかしてない(^-^o)

ハクサンイチゲが自分は高山植物で一番好きね
ハクサンフウロの写真が無いね(^-^o)

投稿: マサヒ | 2011年7月 5日 (火) 05時55分

フレディ・Mさん、おはようございます。

良い思いでって、いいですね。
YAMAさん喜んでくれたのかしら。
とっても照れ屋さんですからねぇ。^^
今回の山行は、私にとっても素敵な思い出です。

私自身はここ何年もお誕生会らしきコトはやってもらえてないような・・・(TT)

投稿: Fumi | 2011年7月 5日 (火) 06時58分

マサヒさん、どうもぉ。

ホシガラス初めて見ましたが、品があってカッコイイ鳥ですね。
大きさは確かにカラス位だけど、とっても絵になる綺麗さでした。
私山ヒルは未だに未経験。献血未経験。

同行のみっちゃんが、YAMAさんの誕生日を知っていて、
事前にこっそり段取りをしてくれたんです。
女性はこういった事にちゃんと気がつきますね。私はアカンです。^^;
YAMAさんはああいった方ですから・・・
とっても控えめに喜んでいただけましたよ。

岐阜県側は大倉山を経る平瀬道ですかね?
大倉山まで登りが長そうですねぇ。(><)
今度、室堂で落ち合いますか?(笑)
今回は釈迦新道を回って20Km以上の周回コース。
ベテラン山ヤのお二人が一緒なので、私でもこんな道が行けます。^^;

はい、以前もそうおっしゃっていたので、
ハクサンイチゲを見た時、マサヒさんの顔が浮かびましたよ。(^-^o)
フウロは一つも見かけませんでした。もっと後でしょうね。

投稿: Fumi | 2011年7月 5日 (火) 07時21分

Fumiさん、おはようさんです♪
日曜日はいろいろありましたねえ。
帰りも長かったですね。

室堂ではビックリサプライズ!
ありがとさんです(^^)
何しろ、家でも長年やってないもんで(苦笑)

紫の花はグンナイフウロですね。
白山はやはり期待を裏切りませんでした。
山歩きは良いですね。またお願いします!

投稿: YAMA | 2011年7月 5日 (火) 07時43分

イイな~イイな~イイな~
一度は白山登ってみたいです

一通り花の写真と名前を見させていただきましたが
分ったのは水芭蕉だけでした

こうして見ていると、いろんな形や色があり楽しいですね!
登っている最中も花が疲れを癒してくれるのでしょうね~~

それにしても距離歩いてますね!

もしかして今日も疲れで身体ダルイ感じですか?

投稿: taizo | 2011年7月 5日 (火) 12時01分

暇なんで調べてみました(^^)

コケモモ?コメバツガザクラ? → イワウメ

残りは
ハクサンタイゲキ(緑色)とウメバチソウ(白5弁)

投稿: 暇人 | 2011年7月 5日 (火) 12時08分

ウメバチソウ(白5弁)かと思ったけど、
コシジオウレンみたい? 葉っぱが混ざっていて?


投稿: 暇人 | 2011年7月 5日 (火) 12時36分

YAMAさん、こちらこそありがとうございましたぁ

最後の舗装路歩きは確かに辛いですが(笑)
あれもまた思い出です。^^
雪渓で迷子になるのも中々楽しかったですよ(笑)
今回もホント、思い出深い山行になりました。^^
山は実に魅力的で飽きませんね。
また是非お願いします。^^

お誕生会、
我が家でも私のだけが無いような・・・^^;

投稿: Fumi | 2011年7月 5日 (火) 12時50分

taizoさん、どうもぉ~

超~疲れてますよ~ぅ
筋肉痛酷いっすよ~ぅ
ロボット歩行2日目です(笑)

名前を覚えるのなんて、後から自然とついてくるんです
きっと(笑)
私も知らない名前ばっかりですから、
帰宅後に一生懸命調べるんですよ(笑)
名前なんて知らなくても、
美しさ、可愛らしさは一緒です。^^
taizoさんもその内、山で御一緒しなきゃね。

投稿: Fumi | 2011年7月 5日 (火) 12時54分

YAMA暇人倶楽部会長様(笑)

色々すんません
ありがとうございます。助かります。

帰ったら記事訂正します。

えへへへ。

投稿: Fumi | 2011年7月 5日 (火) 12時56分

いいなぁ白山
今の時期はいろんな花が咲いてるから退屈しませんね

ライチョウは見ませんでしたか?

投稿: MA310 | 2011年7月 5日 (火) 17時12分

MA310さん、こんばんは。

白山はホント、いいですねぇ。^^
お花もいいですねぇ。^^
見たいモノ一つ一つに食いついてると、時間がいくらあっても足りません。

ライチョウは見ませんでしたねぇ。^^;

投稿: Fumi | 2011年7月 5日 (火) 19時39分

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