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2011年3月16日 (水)

明日の為に『希望』を持つ

今日もニュースから目が離せない状態が続く。

  

相変わらず絶望的な惨状を映し出し、気持ちをマイナスにさせる映像も多く、

時間を追うごとに確認される犠牲者数が増えてゆく。

しかし、地震発生から5日たった今でも、続けて救助活動に尽力くださる方々により、

救出者数もまた、着々とその数を増やしている。

  

そして今、日本のみならず世界中が憂慮の眼差しで見つめている原発。

官房長官や東電の記者会見が開かれる度、次は何が起こったのだと心配でならず、

事態は悪化する一途にしか思えなくなってくる。

会見の質疑応答で、記者が大きな声を出し苛立つこともあった。

周辺自治体や住民にとっては、生命の危機に直結する問題であるし、

情報開示・伝達の不十分感や、二転三転する対応や・・・  苛立ちは無理も無い。

  

しかし、周囲での様々な事にもどかしさを感じながらも、

ともかく只一つ、絶対に譲れない、絶対に目指さなければならない事は、

最悪の事態だけは防がなくてはならないということ。

福島をチェルノブイリにしてはならない。

その為に今、現場では恐らく、想像を絶する緊張感と危険の中に身を置いて

必死に体を張っている作業員がいる。

あのような現場で、既に多くの方が相当量の被爆をしていることは想像に難くない。

数万人、数百万人の未来を背負って、現場で必死にもがいている人がいる。

責任論やそんな事は後でいいから、

とにかく現場がスムーズに、最高の機能を発揮するように、

事が起きてしまっては、本当に手遅れなのだから、

とにかく今は、体面的な対応に煩わせる事無く、現場が、守りきれるように、

そこに最大限の協力をして欲しい、私はそんなことを思っています。

  

放射線量が多すぎて人がいられない、思うように作業を継続できないという現場。

     

『時事通信  3月16日(水)4時56分配信』

 福島第1原発の事故で、情報提供の遅れなど東京電力の対応に批判が集まる一方、最悪の事態を避けるため、危険を顧みず作業に当たる同社や協力会社の社員もいる。地方の電力会社に勤務する島根県の男性(59)は、定年を半年後に控えながら、志願して応援のため福島へ向かった。
 会社員の娘(27)によると、男性は約40年にわたり原発の運転に従事し、9月に定年退職する予定だった。事故発生を受け、会社が募集した約20人の応援派遣に応じた。
 男性は13日、「今の対応で原発の未来が変わる。使命感を持って行きたい」と家族に告げ、志願したことを明かした。話を聞いた娘は、家ではあまり話さず、頼りなく感じることもある父を誇りに思い、涙が出そうになったという。
 東京電力側の受け入れ体制が整った15日朝、男性は自宅をたった。特別なことにしたくないと考えた娘は見送りはせず、普段通りに出勤した。「最初は行ってほしくなかったが、もし何かあっても、自分で決めたことなら悔いはないと思った」と話し、無事の帰宅を祈る。
 男性の妻(58)は「彼は18歳の時からずっと原発の運転をしてきた。一番安全なものをやっているという自信があったんだと思う」と話す。出発を見送り、「現地の人に安心を与えるために、頑張ってきて」と声を掛けたという。

  

結局、事にあたるのは現場の人間。

どのような組織も、最前線の人間を大切にして欲しい。

どうかこの男性が、希望を失う事無く、最後までやり遂げられますように。

今、被災地では、様々な現場で

この方のような ヒーロー がたくさん働き続けてくれているのだと思う。

  

夜7時のNHKニュースで、

被災した病院で治療にあたり続けていた医師の夫婦に、

今日、赤ちゃんが産まれたことを伝える映像。

分娩台で我が子を抱く母親。父親となった若い医師。

原稿を読み上げるアナウンサーが、声を震わせ、

泣きそうになるのを必死にこらえていた。

  

暗い気持ちに勇気を与える、素晴らしいニュースでした。

  

赤ちゃんはいい。本当にいい。子供には未来があります。希望があります。

避難所で無邪気に遊ぶ子供の姿も映し出されていました。

この子達の明日の為に、未来の為にがんばらねば。

純粋にそんなことを思いました。

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