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2010年10月15日 (金)

リスクに向き合う大切さ

既にお仲間の皆さんには周知の事と存じますが、

先日、メンバー8人での遠征ライドにおいて、hiroさんが

転倒・落車により鎖骨骨折の大怪我をされました。

hiroさんの一日も早い回復をお祈りすると共に、

これを折角の機会ととらえ、

記憶が風化する前に

今回の事から我々が得た教訓について書き残そうと思います。

  

先ず、事故当時の状況についてですが、

・路面湿潤状況 ・勾配 ・コーナー深さ ・速度 ・走行隊形

・トンネル前後の状況 ・トンネル内部の状況 ・交通の状況

・ライダーの体調 ・車体の状態

その他、思いつくだけでも数限りない要因が絡み合っていると考えられ、

結論から言えば、決定的な原因として特定可能な事はありません。

つまり、裏を返すと、

あの場所・状況に限らず、

こうした事故は何時何処で誰に起きてもおかしくないということです。

  

自転車乗りにとっては、余りにもわかりきった話で

今更大仰に述べることでもないでしょうが、

これを読んで下さる方に、

今回私が最も強く訴えたいのは、事故防止への安全意識ではありません。

私達が趣味として楽しんでいる行為は、常に危険をはらんでいるのだということ。

己の安全意識はとても重要ですが、更にその先にある現実の話です。

身近なパンクを始め、チェーン切れ、ワイヤー切れ等、不測のメカトラブル、

さらに、「もらい事故」 という言葉もある通り、

全ての危険を排除することは不可能なのです。

  

「自己責任」 という言葉をよく聞きますが、

自分にもいつ降りかかるか分らないその時に、

あなたは、自分の責任の下でどこまで始末することができるでしょうか?

   

・どの程度の車体トラブルまで対処できるのか?

・単独行の山中で自走不能になったら?携帯電話が繋がらなかったら?   

・自宅から遠く離れた場所で自走不能になったらどうするのか?

・怪我を負い、それが重度であった場合に家庭・職場等への影響は?

・自分が加害者になるような事故の場合、相手への保障体制は?

・仲間同士で数人が絡んだ事故の場合、責任配分なんてできないのでは?

・救急蘇生が必要な状況に遭遇したら、その心得はあるか?

   

他にも色々と考えられると思います。

また、思いもよらない事が起きるのが事故です。

  

私は、救急車で搬送されるhiroさんを見送った後、

現場から走り出すのが、走ることが、怖くて怖くて、中々動揺がおさまらず、

家族の事や職場の事や、周囲に対して自分が背負っている責任の重さを思い

心が苦しくなりました。

  

いざという時には、誠心誠意・全力で自分に出来ることをしなければならない。

しかし、心得や強い気持ちがあっても、お金があっても、

どうにもならない事だってあります。

その事への覚悟・容認こそが 「自己責任」 だと考えます。

ただし、「自己責任」 という言葉で収められるのは、あくまでも自分自身の事。

結局は、何かの形で周囲に助けられ、迷惑を掛けてしまうのです。

  

こうした現実を心に忘れず置いておくことが、安全対策の基本だと思います。

  

そして今回、私は

家族・仲間の大切さ、周囲の人々への感謝、

そういったものも強く再認識しました。

  

みなさん、いつもありがとうございます。

そしてこれからも宜しくお願いします。

  

以下に、今回私が大切な心得だと感じた事を箇条します。

・出かける際には、家族や周囲の人に必ず行先を伝えておく。

・同行者の連絡先(本人及び緊急連絡先)を極力全員で共有する。

・緊急用の工具類や予備品の点検と、実技練習。

・健康保険証(またはそのコピー)の携帯

・自転車保険への加入(私はJCAの保険です。対人賠償 年会費4,000円)

  

  

YAMAさんの朝礼  

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こんぜの里りっとう

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信楽

Img_0154

koukeihayaさんパンク

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石山寺

Img_0160    

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コメント

その通りでございます。

備えあれば憂いなし!

走るだけじゃなく
誰が早くパンク修理出来るか みたいな競技やってみます?


hiroさんの超回復を祈りましょう。

投稿: MA310 | 2010年10月15日 (金) 15時56分

意外と持ち歩いていない人がいた健康保険証、
意外と知らなかった御自宅の電話番号、

今後の課題と改善として、
とてもいい経験をさせてもらいました

投稿: フレディ・M | 2010年10月15日 (金) 17時49分

事故の可能性なんて挙げ始めたら限がないですよね!


自分も自転車乗り始めの頃、集団走行のイロハも分からず「少しでも楽に速く走りたい」という思いから前走者の真後ろにポジショニングしていました。

坂に差し掛かった頃、前方より突風が吹き、前者が急激に失速
当然、小生は・・・

それ以来、常に事故・落車が頭から離れませんが
痛い思いをし、よい勉強になったな~~と


今後も自分だけじゃなく、廻りの皆も含め
楽しく安全に自転車ライフ楽しみたいと思います

投稿: taizo | 2010年10月15日 (金) 20時08分

Fumiさん、おばんですぅ♪
山ならよく知った人としか行きませんよ。
行くときは必ず、登山届けを出します。

JCAの基本保険は、死ぬか障害者にならないと
出ないんですよね。私はオプション付きの山岳保険で
MTBでの怪我に出して貰いました。

ブログで知り合った自転車乗りの場合、危機管理の
面でかなり甘いでしょうね。という私も、保険証を
持っていませんでした。反省...

投稿: YAMA | 2010年10月15日 (金) 22時39分

お疲れ様です。

『自己責任』簡単なような重い言葉ですね・・・。
でもいつ何時・どのような形で事故やトラブルを起こしたり巻き込まれるかは誰にも解りません。でもその事ばかりに力を入れすぎても、趣味そのものを楽しめなくなってしまう事にもなりまねません。

本当に難しい問題であると思っていますが、やれること備えれる事はきっちりと準備せねばと再確認致しました。

投稿: kotapapa | 2010年10月16日 (土) 07時26分

自転車とは関係ないけど、
今、幼稚園のママさんバレーやってて
先日、他幼稚園と合同練習をしました。

そこで、相手の幼稚園のママさんがひとり
体育館中央にはってあったネットで足を滑らせ
詳しくは分からないけれど、ヒザをケガしてしまい
動かせないというので救急車で運ばれました。

家事や育児を抱えて大怪我してしまい
大変なことになっちゃったなあとみんな他人事でなく。
歳もあるので、1時間くらい準備運動してから行ってますが
こんなこともあるんだなあ…。

投稿: iizuka | 2010年10月16日 (土) 07時52分

Fumiさん、とても良い事を書かれております!!m(_ _)m

言葉足らずな僕には、なかなか気のきいたコメントは出来ないのですが、
爽快感が病み付きになる自転車、爽快感=生身の身体で走っている、と言う代償をもっと深く考えるべきですよね。

僕もまだ、擦り傷程度な些細な落車しか経験がありませんが、一何時事故に遭うかは予想不可能ですね。

ちょっと前にダウンヒルで熱くなってしまい、谷底へ落ちる寸前になった経験があるので、アレは頭を冷やすいい経験になりました。
これからはもっとユックリ、下りようと思います。

保険証、今までは1日ロングの時位しか携帯してませんでしたが、これからは朝練でもちゃんと携帯しようと思います(^^)

投稿: タクヂ@iPhone | 2010年10月16日 (土) 11時47分

(;ω;) そんな事が・・・。

 しばしア然としてしまいました。hiroさんが早く良くなるように心の中で祈っています。

 それにしても、身近にこうした”事”が起きると危機管理などを再考する機会となりますね。
 僕の場合は一人で走る(登る)事が多いので応急処置(内外用)を一式持ち歩くことも多いです(生理用ナプキンや布テープ、化膿止めや抗生剤等が何かと使い勝手がよいと思います)。

 それにしても「保険証の写し」は昔のままを使い続けていました(^^;

 僕の場合は通信手段が無いので自力で脱出するしか方法はないのですが、、、

投稿: ヤスジロウ | 2010年10月16日 (土) 20時09分

MA310さん、 いいですね。

みんなで楽しく技術向上!グッドアイデアですね♪
私が知るところ、ぴろぴろさん辺りが優勝候補ですが、
自転車歴の長いMA310さんもかなりやり手ですかぁ(^^)
みんなでやると燃えるでしょうね~。^^
でも、大切な取り組みだと思いますよ。マジで。

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 04時17分

フレディ・Mさん、この日はず~っと運転、
ありがとうございました。

ホント、私も色々と勉強になって、大切なことを考えさせられた出来事でした。
ご自宅、ご家族の電話番号、
やはり知っといた方がいいんですね。
個人情報を共有できる信頼関係も大切ってことでしょうか。

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 04時22分

taizoさんも痛い思い出があるんですね。
大事には至っていない(?)ようで良かったです。

やはり、経験は素晴らしい勉強になりますね。

>楽しく安全に自転車ライフ楽しみたい
本当にそう思います。^^

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 22時36分

YAMAさんどうもぉ

JCAの保険は、あくまでも加害者になってしまった時用の
まさしく『保険』ですね。
特約つけなきゃ自分には出ませんよね。^^;

今回は実に色々と勉強になりました。
連絡先の確認。
怠ると、いざという時大変ですね。

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 22時41分

kotapapaさん、本当にそうです。
大好きな『自転車』という趣味が楽しめなくなっちゃわない様に・・・
>やれること備えれる事はきっちりと準備

この心掛けを肝に命じて、
私も、これからも楽しみ続けたいです。

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 22時46分

iizukaちゃん、どうもぉ。

お母さんが動けなくなったりしたら家族は大パニックですよね。

気をつけてくださいね~。

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 23時13分

タクヂさんどうもぉ

やはり自分が経験すると、意識の持ちようが違いますね。
谷底へ落ちちゃわなくて、本当に良かったです。
タクヂさんも大切な一家の大黒柱!
お互い気をつけて、慎重にいきましょう。(^o^)

>爽快感=生身の身体
ホントそうですね。
私も、下り飛ばさないようにきをつけまっす!^^

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 23時19分

ヤスジロウさん、ありがとうございます。

ヤスジロウさんはさすが、色々と心得があって、
ちゃんと実践されているのでしょうね。
しかしながら今回、現場では本当にビビリました。
動揺を抑えるのに必死でした。

>危機管理などを再考
私も勉強になりました。
深~く再考させていただきます。

お互い、安全第一で行きましょう。^^

投稿: Fumi | 2010年10月17日 (日) 23時24分

こんにちは。
多大なご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。
やはり、自転車は楽しくなきゃいけません。
しかし、出かけるに当っては行き当たりばったりはいけないのかも知れませんね。
色々と注意しないといけないことが沢山ありますね。

投稿: hiro | 2010年10月20日 (水) 13時05分

hiroさん、
この様なアクシデントは、誰に起きてもおかしくないのでしょう。
今回は、私自身も本当に色々と勉強になって、
色んな事と向き合うコトになりました。

行き当たりばったりは私の得意技でして、
これもまた楽しいのですが、
やはり「備えあれば・・・」ですね。気をつけたいです。

早く回復されることをお祈りいたします。

投稿: Fumi | 2010年10月20日 (水) 23時46分

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